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1枚 300円 |
LL サイズ
(12.7×17.8センチ) |
1枚 500円 |
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1枚 1,200円
(ラミネート加工は300円追加) |
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SDGs、町の課題学ぶ−高千穂中3年生
地域貢献への意欲を育もうと、高千穂町立高千穂中学校(吉村昭範校長、233人)の3年生81人は16、17日、持続可能な開発目標(SDGs)について学び、町役場などを訪れて地域の現状や課題などを調査した。生徒は今後、町の活性化に向けた取り組みを考え、昨年度立ち上げた「輝く高千穂町づくり会議」で発表する予定。
16日は、同校で持続可能な開発目標(SDGs)について学ぶ「SDGsカードゲーム」を行った。1年ぶり2回目の実施。生徒は、SDGsの必要性や可能性などを楽しく学んだ。
ゲームは、お金と時間のカードを使い、班ごとに設定された目標を目指してさまざまなプロジェクトを達成するもの。プロジェクトは「経済」「環境」「社会」の繁栄につながり、ゲームを進めることで2030年までの達成過程を疑似体験する流れになっている。
この日は、同ゲーム公認ファシリテーターの資格を持ち、椎葉村下福良の「ミミスマス」(上野諒代表)で地域再生事業などに取り組む内村光希さん(31)=同村大河内栂尾=が講師を務めた。
冒頭、SDGsを「人が地球で暮らし続けるための目標をまとめたもの」と定義。「なぜ必要なのか、取り組むことでどんな可能性が生まれるのかを学んでほしい」と呼び掛けた。
2、3人ずつに分かれた生徒たちは、初めに配られるカード(お金5枚、時間10枚、プロジェクト2枚、目標1枚)を確認。「大いなる富(お金が大事)」「環境保護の闘士(環境が大事)」といった目標に合わせ、それぞれの立場で暮らしやすい世界の実現を目指した。
各カードは取引もでき、生徒の「お金!お金!」「○○をください」「自然を守らんと」といった声が飛び交う中、世界の現状を「見える化」したホワイトボードには「経済」の繁栄を示すマグネットが着々と積み重なった。
好景気を生みながらも環境と社会に課題を抱えてしまう未来がつくられると、内村さんは「こんな世界に誰がしたんでしょう?」「皆さんです」と指摘。椎葉村役場で実施した時にできた、「経済」「環境」「社会」の調和が取れた理想的な事例などを紹介して、「一人ひとりの意識や行動で世界は変わる」と訴えた。
参加した飯干莉菜さん(14)は「経済を気にしながら環境や社会を気にするのは難しかった。仮想の世界だけで終わらせず、現実でもできることから取り組みたい」と感想。
内村さんは「SDGsというと難しい印象なので、入り口として楽しんでほしいと思う。成長して『SDGsに取り組もう』と考えた時、きょう学んだ経験を思い出してもらえれば」と話した。
◆地域の現状や課題を調査
生徒らは翌17日、グループに分かれて、それぞれが希望する町役場の各課、町立病院、保健福祉総合センターを訪問。「輝く高千穂町づくり会議」で町に提言する案の参考とするため、地域の現状や課題などを調査した。
このうち、町教育委員会を訪れたグループは、長期欠席している生徒の学力向上策や、少子化による小中学校の生徒数減少対策などについて質問。職員の回答や「視野を広く」といったアドバイスをワークシートにメモしながら耳を傾けた。
同グループの大森碧宇斗(あゆと)さん(14)は「忙しくても自分たち(生徒)を一番に考えてくれる先生を見て教育に興味を持った。きょうの内容を踏まえ、分かりやすく発信していけるような案を考えたい」と笑顔。
担当した同委員会の佐藤省吾主幹(52)は「高千穂の町づくりを真剣に考えてくれているようでうれしい。良い案が出てくれば、私たちも実現に向けて全力で頑張る」と話した。
「輝く高千穂町づくり会議」は、同校の3年生が、町を盛り上げるための取り組み案を発表する地域活性化プロジェクト。昨年度は地域の特産品であるヤマメ、シイタケ、シシ肉を使った3種類の「高千穂バーガー」を町長らへ提言、250食を完売し、地元の活性化に貢献した。