「自分の幸せしっかり考えて」

水永さん（延岡市キャリア教育支援センター長）が講演−恒富中２年生

　延岡市立恒富中学校（永山貴久校長、２２５人）で６月２３日、同市キャリア教育支援センター長の水永正憲さん（７３）による講演会があり、２年生８３人が自身の将来について考えた。

　普段関わることのない仕事をしている人や地域で活躍している人から話を聞いて将来を考えるきっかけをつくるとともに、自立できる力を身に付けてもらうことを目的に行われた。

　水永さんは「君たちはどう生きるか―君たちの未来は可能性に満ちている」と題して講話。日本の若手の半分が３年以内に辞職している現状に触れ、「小中高校で自分にとっての幸せを考えずに親や先生の言う通りに進学しているから」とし「自分にとっての幸せとは何だろうと一生懸命考えることで、将来やりたいことが少しでも見えてくるに違いない」と話した。

　続けて、ＡＩ（人工知能）の台頭を例に挙げ、今はない職業が生み出される将来について、「それに出合えるのは皆さんだけ。これはすごいこと。このわくわくする未来を皆さんに伝えていかなければならない」と力を込めた。

　また、「自分の幸せは時間がたてば変わる。変わってもいい」と話し、「（自分の幸せを）じっくりと考え抜くことで、仕事上で壁にぶつかったときに乗り越える力に間違いなくなる」と強調した。

　岡田洸晟さん（１４）は「幸せについて考えたことがなかった。話を聞いて自分の幸せを考えた上で納得できる形で職業を選択したい」と話していた。