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成長促し、定着を支援

本紙掲載日:2022-07-05
2面
県工業会県北地区部会人材育成分科会による若手社員向け合同研修。SDGsカードゲームを通して交流を深める参加者

8月まで若手社員向け合同研修−県工業会県北地区部会

 若手社員の成長や定着を支援しようと、県工業会県北地区部会人材育成分科会(島原俊英委員長)はこのほど、若手社員向け合同研修を始めた。8月まで全3回の予定で、共に学びながら交流し、地域への理解を深める。

 分科会は、これまで企業説明会、地元企業による「出前講座」など、主に高校生を対象に地元企業の魅力を伝えてきた。

 合同研修は、地域での就職率だけでなく、入社した社員の定着率向上を目的に企画した。中小企業の場合、新入社員がいても1、2人と少人数で、先輩社員と年齢差があって孤立し、離職につながるケースも。そこで、地域で仲間をつくり、会社は違っても悩みを相談し合える関係を築くことや、地域を盛り上げようとの思いを持ち、生き方を考える機会にしてもらうことを目指し、数年前から構想を練ってきたという。

 研修には、会員企業を中心に県北8企業から入社1〜3年目の10、20代の社員14人が参加した。

 第1回は、2030SDGsカードゲーム公認ファシリテーターで、シンク・オブ・アザーズ(日向市亀崎西)代表の難波裕扶子さん(49)を講師に迎えて実施。参加者は「未来をつくる未来をまもるSDGs」をテーマに、カードゲームを通しSDGsを体感した。

 ゲームでは、2030年のゴールまでに、時間やお金を使ってチームで取り組んだ。前半終了時点で経済のみが発展し、環境や社会が全く発展していない状況だったが、その状況を知った後半は、チームの外に出て積極的に協力。7チーム中5チームが目標を達成した。難波さんは「現実世界でも協力が必要。当事者意識を持って行動して」と呼び掛けた。

 参加者はゲームを通して仲を深め、休憩時間には談笑したり、名刺交換をしたりする姿も見られた。日之出酸素の生田航さん(20)は「いろんな話や意見を聞くことができた。楽しく学べました」と話した。

 分科会は今後も続けていきたい考えで、島原委員長は「地域で一緒になった人材育成を継続していければ」と話した。

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