夏休みの接種、検討を－延岡市

本紙掲載日：2022-07-28

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５～１１歳の希望者増える

◆高齢者、基礎疾患ある人のために

　新型コロナウイルスの爆発的な感染拡大が続く中、延岡市内では低迷していた子どものワクチン接種希望者が増えてきている。８月に計画している２回の接種日も予約枠が埋まり始めており、市は「ぜひ、希望するご家庭は夏休みを利用した接種をご検討ください」と呼び掛けている。

　県内で今年１月～７月２５日に確認された感染者（６１４１～８万２３０１例目）に占める年代別の割合は、１０代が１９・０％と最多。１０歳未満も１７・６％で２番目に多く、人口が少ない１０代以下だけで全体の３６・６％と、感染の主流となっている。

　感染しても多くの場合は軽症、無症状だが、感染者が増えれば高齢者や基礎疾患のある人への感染リスクが高まるほか、オミクロン株に置き換わって以降、若者を中心に深刻な後遺症の報告が増加。ワクチンは感染防止や発症・重症化抑止だけでなく、後遺症の抑止になることが確認されている。

　ただ、接種を受けるよう努めなければならないとする「努力義務」には規定されていないこともあって、接種率は伸び悩んでいた。県内では１９日現在、５～１１歳の１回目接種率が２０・５％、２回目が１９・２％という。

　一方で、この１週間だけでも新規感染者数は倍増し、多くの医療機関で患者が急増していることなどを背景に、接種希望者も徐々に増加。県が日向市など小児科医の少ない市域で小児接種用のワクチンバス巡回を開始したことも後押しとなっている。

　延岡市でも夏休みに合わせて子どもに接種させたいという家庭が増えており、８月６日の接種枠が埋まり始めているという。小児用ではないが、より副反応が出にくい武田・ノババックス社製ワクチンは今月２２日付で、対象年齢が従来の「１８歳以上」から「１２歳以上」に引き下げられている。

　県内は今後も厳しい感染状況が続く見込みで、市医師会などは「子どもは大人に比べ副反応が軽い傾向にあり、接種会場では経過観察など十分な体制を整えているので、ぜひこの機会に接種を検討してもらえれば」としている。

◆８月６日と２７日に実施

　延岡市の小児（５～１１歳）新型コロナワクチン接種は、直近で８月６、２７日のいずれも午後２時から、出北の市医師会病院で実施する。扱うワクチン量が異なるため、対象外の年齢は受け付けない。

　予約は――①延岡市コールセンター（電話０１２０・５７７・１１３、毎日午前８時３０分～午後７時）②ウェブ予約サイト（市ホームページから閲覧可）③市公式ＬＩＮＥ（友達登録が必要）――のいずれかで申し込むこと。

　接種券を紛失した場合はコールセンターでも再発行の手続きができるが、市役所に来庁すれば地域医療政策課（電話延岡２２・７０６６）の窓口ですぐに再交付できる。