金メダリストが一日署長

東京五輪柔道８１キロ級・旭化成の永瀬選手

◆交通安全など訴え

　東京２０２０夏季オリンピックの柔道男子８１キロ級金メダリスト、旭化成柔道部の永瀬貴規選手（２８）＝長崎県出身＝が２８日、延岡警察署の一日警察署長を務めた。イオン延岡での夏の地域安全運動街頭キャンペーンに参加、市民に安心・安全な地域づくりを呼び掛けた。

　同署講堂で行われた委嘱式で黒瀬信太郎署長から委嘱状が手渡され、「一日警察署長」のたすきが掛けられた。

　通常点検に参加し、署員２５人の持ち物や姿勢をチェック。パトカーや青色パトロール隊の出動を見送った。その後、同署の道場で、延岡署柔道部１３人の練習を見学、８月４日に開催される県警察剣道・柔道大会に向けて、「万全を期して、悔いのない試合を」と激励。「私自身、パリ五輪での連覇を目指して頑張ります」と意気込みを語った。

　イオン延岡での夏の地域安全運動キャンペーンではたんぽぽ保育園の園児、安賀多２区自転車盗難防止モデル地区、延岡地区防犯協会の会員ら約２０人と、啓発チラシやキャラクターの反射材などをセットにして配布。来客者一人ひとりに丁寧にグッズを手渡し、園児が配る際には一歩下がり、その様子を穏やかな表情で見守っていた。

　署長としての活動を終えた永瀬選手は、「初めての経験だったが、緊張もあり楽しみもある充実した一日だった。夏休みに入ると子どもたちが巻き込まれる犯罪も増えると思うので、安全第一に、自分は大丈夫だと思わず気を付けて生活してほしい」と呼び掛けていた。