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通学路整備や人口減少−村の課題を問う

本紙掲載日:2022-08-06
2面
小中学生10人が登壇した第10回諸塚村子ども議会

小中学生議員が登壇−諸塚村子ども議会

 小中学生に「子ども議員」として将来の村づくりに関わってもらおうと、諸塚村の第10回子ども議会が7月26日、村役場議場であった。新型コロナの影響で3年ぶり。村内の小学生10人、中学生3人が登壇し、真剣に村の課題を問うた。

 荒谷小6年の綟川瑛仁さんは登校班の班長として、通学路の整備を要望。「僕が使う通学路には、道路にひびが入っていたり、ガードレールがない箇所があり、決して安全とは言えない。つまづいてこけたり、一歩間違うと転落してしまいそうな箇所もあり、一緒に歩く2年生の弟を見ているとひやひやする。事故が起きてからでは遅い」と指摘した。

 これに対し松村紀三男建設課長は、実際に現地を確認したことを伝え「瑛仁さんの言う通りだった。不安を感じさせてしまって申し訳ない。安心して登校してもらえるように早く直したい」と回答。「これからも班長としての責任感や、弟への優しい気持ちを大切にしてほしい」と述べた。

 諸塚小6年の若本湊介さんは、深刻化する人口減少に対し「5年間で200人ほど減っている。現在の人口は約1400人。単純計算したら35年後にはほとんど人がいなくなる」と危惧した。

 これに対し、矢房孝広企画課長は「村人口ビジョンによると、約30年後の2050年にはまだ810人くらいはいると予測されている。それでも減ることは間違いない。少しでも減少の幅を小さくする方法を私たち大人も必死に考えている」とし、「実はその鍵を握っているのは皆さんの世代。ぜひ家族や同級生と話し合って、将来、諸塚村へ戻ってくる作戦を立ててほしい」と呼び掛けた。

 また、荒谷小6年の甲斐日梛さんは、遠足で行った椎葉村交流拠点施設「Katerie(かてりえ)」について「また来たいと思わせてくれる場所だった。そんな観光施設が諸塚村にもあったら」と提案した。

 これに対し松村建設課長は「諸塚村は観光施設ではなく、体験型のエコツアーに力を入れており、自然や文化に触れてもらうことでファンを増やしている。何より村の最大の観光資源は人であり、この目に見えない大切な観光資源を守っていくことが、今暮らしている私たちの使命」と理解を求めた。

 講評に立った西川健村長は「今後、t予測が難しい時代に入るが、柔軟に強く生きていかなければならない。将来、皆さんも一緒に村を守り、育ててくれることを強く望む」と講評した。

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