スーパーティーチャー招き研修会

授業力アップへ、指導法学ぶ−日向市教委

　日向市内の小中学校に勤務する教員を対象にした授業力アップ研修会が５日、同市亀崎東の大王谷コミュニティセンターであった。県教委から委嘱を受けたスーパーティーチャー４人を講師に招き、午前と午後の部で計約１２０人の教員が授業の進め方、指導法などを学んだ。主催は市教育委員会。

　県独自のスーパーティーチャー制度は、優れた教育実践力を持つ教師の専門的な知識や経験を生かし、実践を通した助言、高い指導技術などを普及させることを目的に導入。２００６年度から試行、０９年度から本格運用している。

　今年度は県内の小中高校、特別支援学校の教諭ら１９人が委嘱を受けた。

　このうち、宮崎市立本郷小学校の中西英指導教諭は学力向上を目指す取り組みとして、「実態把握と対策」「授業改善」「家庭学習」の三つの視点を解説した。

　実態把握と対策では、自校の課題の明確化、学年や教科部での組織的対応、過去問実施への取り組みが重要とし、授業改善として過去問の有効活用、復習、児童全員が参加する授業の進め方などを紹介した。

　また、基礎的な学力の定着を目指す家庭学習の説明では、自校の取り組みを示しながら「本当に効果が上がっているか」「個人差が大きくなっていないか」「前学年の内容から同じ問題を繰り返し与えているか」などを見直しの視点に挙げた。

　その上で、「学年や教科部が一体となって取り組めば点数は上がるが、それが目的ではない。児童が持っている力を発揮し、点数が上がることで、児童や先生、保護者の自信につなげることが目的」などと伝えた。

　参加者は、中西教諭の話を熱心に聞きながらメモを走らせていたほか、質問をするなどして学びを深めていた。