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人権教育の推進さらに

本紙掲載日:2022-08-18
2面
オンラインで開かれた第39回延岡地区人権・同和教育研究大会。記念講演する中武さん

延岡地区人権・同和教育研究大会

◆オンラインで研究大会

 「差別の現実から深く学び生活を高め未来を保障する教育を確立しよう」をテーマに、第39回延岡地区人権・同和教育研究大会がこのほど、オンラインで開かれた。新型コロナウイルスの感染拡大予防のため、延岡市のカルチャープラザのべおか多目的ホールから発信。市内すべての小中学校と一部の高校の教員が視聴し、記念講演などを通して人権について理解を深めた。主催は延岡地区人権・同和教育推進委員会(委員長・粟田茂樹延岡中学校校長)など。

 冒頭、粟田委員長は「人間が人間らしく生きる、私たちが幸せに生きるために必要な気付きが、この研修会には多く詰まっていると感じる。この気付きを自身の言葉で子どもや周囲の大人に伝えていく必要がある」とあいさつ。

 この後、県人権・同和教育研究協議会の元会長中武義弘さんが「人権・同和教育の広がりをさらに」の演題で講演。国内の人権教育の現状を説明した。

 県内では5年に1回、「人権に関する県民意識調査」が行われており、「同和問題を知った時期は?」という問いに中学校以前と答えた人のうち、30代は52・6%、20代は40・6%と20代から数値が急に低くなっていることに着目。「学校での同和問題教育が手薄になってきている」と危惧し、「次回のアンケートで数値がさらに低くなっていたら問題視しないといけない。人と人との出会いは人権が基本になる。子どもたちが抱えている課題を明らかにすることが大切」と話した。

 SOGIE(性的指向・性自認・性表現)に関する学びや、就職活動などの際に差別的な取り扱いが行われていないかどうかを確認する県進路保障推進協議会の取り組み、働き続けられる生徒の育成を目指す延岡しろやま支援学校の取り組みについての報告もあった。

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