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消防救助、全国大会へ−日向市消防本部

本紙掲載日:2022-08-24
2面

ロープ応用登はん−西森、甲斐さん

 第50回全国消防救助技術大会(26日、東京都)に出場する日向市消防本部の消防士長西森隼人さん(28)と消防士甲斐大地さん(28)ペアが22日、松木嚴生消防長に大会への出場申告を行い、これまでの訓練の成果を披露した。

 同大会は、的確で迅速な救助活動を行うことを目的に、全国から選抜された隊員が技術や所要時間を競う。陸上の部と水上の部(各8種目)が実施される。

 今年は、予選となる県消防長会主催の県大会が新型コロナの影響で中止となったため、事務局による協議で選ばれた。

 2人が出場するのは、陸上の部の「ロープ応用登はん」。登はん者と補助者が2人一組で協力し、器材を使わずに塔上から垂下されたロープを15メートル登はんする。

 甲斐さんが登はん者、西森さんが補助者を担当する。同種目の標準所要時間16秒に対し、2人のベストタイムは9秒58。市消防本部歴代1位のタイムで、全国でも上位入賞レベルにある。

 この日は2人の出場報告に続き、松木消防長が「コロナ禍でなかなか訓練できない中、(タイムが)一桁はすごいこと。練習通りに頑張ってほしい」と激励。その後、他の職員らが見守る中、訓練塔で実技を披露した。

 スタートの合図で甲斐さんが駆け出し、西森さんの肩を踏み台にして大きくジャンプ。その後、西森さんが支えるロープに右足を巻き付けて固定しながら、腕力と脚力で一気に登り切った。タイムは9秒9だった。

 2人は富島中、日向高の同級生で当時から仲も良く、意思疎通はばっちり。好タイムの要因をそれぞれに聞いても「タイミング」と、息ぴったりの返答だった。

 ともに全国大会は初めて。コロナ禍の影響で県内を含めても大会出場の経験がない甲斐さんは、「練習通りにできれば良い順位が狙えると思う。いつも通りにやりたい」。西森さんは「何でも言い合える仲が自分たちの強み。緊張はあるが楽しんで、とにかく9秒台はとりたい」と意気込んだ。

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