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SDGs推進へ、施策立案

本紙掲載日:2022-08-30
2面
甲斐町長から「高千穂町SDGs戦略マネージャー」の委嘱を受ける瀧さん(左)

「戦略マネージャー」に瀧さん−高千穂町

 持続可能な開発目標(SDGs)を念頭に置いた施策立案を推進しようと、高千穂町は25日、宮崎大学大学院地域資源創成学研究科修士課程2年の瀧伸一さん(51)=宮崎市在住=に「町SDGs戦略マネジャー」を委嘱した。任期は2023年3月31日まで。

 瀧さんは、住宅メーカーと保険会社に勤めた経験を持つ。住宅メーカーでは、ホームエンジニアとして不動産を活用した資産形成やまちづくりの基礎を学び、保険会社ではファイナンシャルプランナーとして医療、社会福祉法人に関するプロジェクトを多く手掛けた。

 大学院では「SDGsと地方創生」をテーマに研究。カードゲームを活用してSDGsの普及に取り組む「SDGsde地方創生ゲーム」公認ファシリテーターとしても活動し、県内の各種団体が主催するSDGsに関する研修会で講師を務めるなどしている。

 昨年10月に町内で開かれた研修会で講師を務めた際、「SDGsを職員研修と町の施策に生かす取り組みができないか」と自ら提案。町側としても若手職員の施策立案力などを高めたいとの思いがあり、今回の委嘱につながったという。「同マネージャー」の委嘱は初めて。

 委嘱状交付式は町役場であり、甲斐宗之町長が「施策を実現させるため、SDGsの観点は欠かせないポイントだと思っている。福祉向上、町の活性化などに関する施策立案に助言を頂き、町の発展に協力してほしい」とあいさつ。

 瀧さんは、SDGsと2015年に認定された高千穂郷・椎葉山地域世界農業遺産、17年認定の祖母・傾・大崩ユネスコエコパークを日本神話の三種の神器に例え、「三つの相乗効果で高千穂町をより魅力的な町にしていく」と抱負を述べた。

 就任後は、町が職員から施策を募集するために導入している「職員提案制度」の予備審査で採点やアドバイス、審査などを担当。職員研修や予算編成時期に向け、SDGsを活用した施策立案の調整などを行うという。

 瀧さんは「地域の方々に『SDGsで具体的に何ができるのか』ということまで考えて行動できるようになってほしい。そのためにも、まずは町職員に活動内容を知ってもらい、町民への関わり方を共有することが大切」と話した。

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