「心地いい場所で過ごして」

フリースクール関係者ら、延岡の〃居場所〃リスト作成

　学校を休んだ時の居場所を教えてくれる「ここあるよリスト」がこのほど、延岡市内でフリースクールやオルタナティブスクールの運営などを行う関係者によって作成された。夏休みが明け、学校への行きづらさを感じる子どもが多いこの時期。「子どもにとっても親にとっても、心地のいい場所で過ごしてほしい」と願っている。

　リストは、それぞれで活動しながら、情報交換や、協力し合うなどしてきた「子どもの遊び場ギフト」の馬場愛子主宰、セレンディップ高等学院の新川菜生院長、オルタナティブスクール学び舎ヒノワの小泉明子主宰が中心となって作成した。

　学校への行きづらさを抱えた子ども、公教育以外の教育を希望する子どもが増える一方、他県と違って公教育以外の学びに関する支援が薄いのが現状。実際に保護者が困った時にどこに行けばいいか分からず、検索しても出てこない状況があったという。

　作成は、活動する中で出会った人から、宮崎市の居場所情報をまとめた冊子の存在を教わったことがきっかけ。まずは必要な人に届けばとリスト形式にまとめた。

　延岡市内５カ所の「居場所」情報を掲載しており、対象者やオープンしている曜日と時間、料金や住所を紹介。それぞれの居場所の運営者に書いてもらった特徴や説明書きも一緒に載せており、「居場所それぞれに良さがあり、雰囲気も違う。自分のその日の気持ちで選べる」とメンバー。

　学校に行けないことに悩んだり、誰にも話せず隠したりする保護者は多いが、居場所で同じ状況の子どもや保護者、その姿を見守るスタッフと出会うことで、「私だけじゃない」と、保護者自身の気持ちが楽になるケースも多いという。

　子どもや保護者の安心感につながるよう、メンバーは必要な人の手に届くよう願っている。リストの入手については馬場さん（電話０９０・５９７６・３８９９）、セレンディップ高等学院（電話延岡２１・８５６０）、ヒノワ（電話０８０・４０１５・８３６６）。ホームページも開設しており、情報を掲載している。