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北方学園中生、復旧ボランティア

本紙掲載日:2022-09-22
2面
水浸しになった倉庫の片付け作業を行う北方学園の中学生(20日、延岡市北方町川水流)
敷地内のほとんどの物が浸水したため、処分する物も多く若い力が喜ばれた(20日、延岡市北方町川水流)

台風14号−浸水した曽木、川水流で活動

 延岡市北方町では20日、学校が台風の影響を受け臨時休校となった北方学園の中学生が、復旧作業のボランティアに汗を流した。率先して活動する姿が被災した地域住民らを勇気づけた。

 北方町内では、曽木地区や川水流地区を中心に浸水の被害を受けた。生徒は祝日の19日から、住んでいる地域周辺を中心に、倒木や泥、落ち葉の撤去作業や水にぬれた家財などを運び出したりと奔走。互いに連絡を取り合い、人手が必要な場所を確認したり、自分の住む地域への支援を求めたりしたという。

 同町川水流の居酒屋とスナック、学習塾が入る建物では、声を掛け合って集まった中学生9人と保護者、夏休みで帰省中だった大学生が作業。同所はスナックのカウンターを超える高さまで浸水したといい、中学生らは協力し合って水浸しになった倉庫の中から一つずつ物を取り出し、分別作業などを行った。

 店主の女性は、「まさかここまで来るとは」と想像を超える浸水にショックを受けながらも、「きのうから来てくれ、子どもたちが頑張ってくれているのがうれしい」と感謝していた。

 友人に誘われたという森本大心さん(13)は「残念でショックだが、作業はきれいになっていく達成感がある」。兄の大喜さん(14)は「地元の人が協力している姿を見て、やっぱり地元はいいと思った」と話した。

 同町藤の木から手伝いに来た松井乙葉さん(14)は「身近で災害が起きたことがなく驚きだった」と振り返った一方、「復旧作業をする中で、団結力が高まった気がした。改めて北方の人たちはいい人たちだなと思った」と感想。

 宮崎大学3年の角田楓さん(20)は、生活の基盤となるスーパーや飲食店、電気店などが多く浸水したことに、「地元での生活を整える上であるだけで安心な存在。なんとかして復興してほしい」と汗を流していた。

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