延岡市初・ネーミングライツ

本紙掲載日：2023-05-24

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ネーミングライツパートナーの契約書を手にするケーブルメディ

「のべおかｗａｉｗａｉアリーナ」の完成予想模型

のべおかｗａｉｗａｉアリーナ

◆多目的屋内施設・愛称決まる

　延岡市が西階公園に建設を進めている多目的屋内施設のネーミングライツ（命名権）パートナー企業がケーブルメディアワイワイ（本社・延岡市愛宕町）に決定し、２３日に市役所で契約締結式が行われた。施設の愛称は「のべおかｗａｉｗａｉ（ワイワイ）アリーナ」。延岡市で初めてのネーミングライツ導入となる。契約料は年間２００万円で期間は２０２６年３月３１日まで。

　ネーミングライツとはスポーツ競技場や文化ホールなど広く市民に利用される施設の愛称の命名権を民間企業などに与え、スポンサー契約料を施設の運営維持やサービス向上などに活用する制度。

　市新財源確保推進室によると、同施設のネーミングライツパートナー企業は昨年１２月２６日から今年３月１５日までの公募期間に２件の応募があり、第三者らによる審査会で同社が優先交渉者に選ばれて協議を進めてきたという。

　契約締結式では松田満男市議会議長の立ち合いで、読谷山洋司市長と同社の枦山慎二専務が契約書に調印。読谷山市長はケーブル放送で身近なスポーツや災害などの情報を発信し、市民に親しまれている同社が任命権者に選ばれたことは施設の整備目的にも一致すると喜び、「市民の健康とプロスポーツも含めたアスリートタウンの振興、災害時に市民の命を守るための拠点としてしっかり運営していきたい」と力を込めた。

　枦山専務は延岡市初のネーミングライツに採用されたことに感謝し、施設の愛称は「のべおか」と「アリーナ」の間に企業ロゴを入れることで「それらをつなぐ役割をしたい」との思いを込めたことを紹介。「子どもからご年配の方まで、皆さんに愛着を持っていただけるような施設になれば」と期待を込めた。

　同社は契約料とは別に、施設内で災害情報などが受信できるようＳＴＢ（ケーブルテレビチューナー）端末と、２カ所にＷｉ－Ｆｉ通信用設備を無償で設置。契約料の使途について読谷山市長は施設運営費だけでなく、「市民の方の使用料を少しでも下げることに活用できないかも検討し、議会に提案したい」と話している。

◆施設は来年４月にオープン予定

　「のべおかｗａｉｗａｉアリーナ」は、県地域防災計画で災害時の後方支援拠点に位置付けられている西階公園の防災機能強化とスポーツ施設の充実が目的。平常時には野球やフットサルといったスポーツの練習、プロスポーツキャンプ・合宿、地域行事など、災害時には支援物資の集積・配送や一時避難を受け入れる防災拠点と多目的に利用される。

　平屋建てで敷地面積は６８００平方メートル、建築面積３６１９平方メートル、延べ床面積３５４７平方メートル。このうち、屋内練習場は５５メートル四方を確保する。令和４年１２月に着工し、来年４月の利用開始を目指す。