千徳酒造－「ワッショイ星人にごりへべす」発売

本紙掲載日：2021-09-14

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「ワッショイ星人にごりへべす」を手にする千徳酒造の門田賢士社長（右）とアーナー恵子さん

アーナーさんがラベルデザインを手掛けた「ワッショイ星人にごりへべす」

ラベルデザイン、アーナー恵子さん（鶴ケ丘）に依頼－延岡

◆サッカー元日本代表中田英寿さんの着想から商品化

　延岡市大瀬町の千徳酒造（門田賢士社長）は１０日、同市鶴ケ丘の現代美術作家アーナー恵子さん（６１）とコラボした新商品「ワッショイ星人にごりへべす」を発売した。お酒は千徳酒造、ラベルはアーナーさんによるもので、初のコラボレーション。

　「にごりへべす」は、元サッカー日本代表で現在、日本酒会社を経営している中田英寿さんの着想を元に造られた商品。今年６月、千徳酒造を訪れて試飲した際、にごり酒にへべすの商品を入れて飲んで「こんな商品があれば」と話していた中田さんの思いを実現した。

　約３カ月の試作期間を重ねて完成。日向地域特産の平兵衛酢（へべす）と県産の酒米を原料に、米のうまみやへべすの爽やかさ、酸味を感じられる商品に仕上がった。お酒が苦手な人でも飲みやすく、老若男女に楽しんでもらえるという。

　「コロナ禍で毎日、暗い気持ちになる」と話す門田社長。そんな気持ちを癒やしてくれたのは、５８歳の誕生日にアーナーさんから贈られた「ワッショイ星人」の掛け軸だった。

　ワッショイ星人は、アーナーさんのオリジナルキャラクター。東日本大震災や口蹄（こうてい）疫、夫の他界などを経て２０１２年に制作し、「どんなにつらい出来事があっても生きていかなければならない。皆のそばにいて、応援してくれる存在としてつくった」とアーナーさん。みこしの掛け声「わっしょい」にちなんで、気分を盛り上げられるよう「ワッショイ星人」と名付けた。

　門田社長は「掛け軸を見ると元気が出て、明るい気持ちになれた」と話し、「いろんな人と手を組んでいかないといけない時代になっていると思う」とラベルのデザインをアーナーさんに依頼。これまでにない、明るく楽しい日本酒のラベルを目指し、へべすの黄色とワッショイ星人に目を引くデザインとなった。

　「これを機に、ワッショイ星人が広まっていけばと思っている。コロナ禍でも『みんなでワッショイ！』と盛り上げていきたい」と門田社長。アーナーさんは「このワッショイ星人にごりへべすを見て、飲んで、少しでも明るい気持ちになってほしい」と思いを語った。

　「ワッショイ星人にごりへべす」は、千徳酒造はなかぐら館で５００本限定販売中。これからの季節にはホットで飲むのもお薦めだそうだ。価格は７２０ミリリットル入り１６５０円（税込み）。