地域活性化策を提言－延岡商業高

本紙掲載日：2022-10-13

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読谷山市長にグループでまとめた成果をプレゼンテーションする生徒

読谷山市長にプレゼンテーション

　延岡市の活性化を図ろうと、県立延岡商業高校（堀切康博校長、３８８人）の２年生１０４人は５日、総合的な探求の時間を活用して、各クラスの代表者が読谷山洋司市長にプレゼンテーションを行った。

　同校では週１時間、生徒一人一人が生活の中で課題を発見し、問題解決に向けて探求を深め発表する力の養成「総合的な学習の時間」に取り組んでいる。２０２２年度は①桜マーケットを成功させよう②延岡市を活性化させる方法を考えよう③ＳＤＧｓ（持続可能な開発目標）について考え、自分たちができることはどんなことか－の三つの目標を掲げた。

　６月に市の協力で、現在の同市の取り組みについて講演を実施。その時に得たアイデアを元にグループ活動で同市の六つの目標に沿った活性化の工夫を話し合ったものをクラスで発表し、その中から選ばれた代表者５組が当日のプレゼンテーションを行った。

　経営情報科は「山を利用し小さな子どもからお年寄りまでが交流し合え楽しめる施設をつくる」というテーマを設定し、市内にある自然資源を生かしたプレゼンテーションを行った。

　地元の特色を生かし、春夏秋冬それぞれの季節によって、サイクリングや星の観測、食の教室、イルミネーションなどのイベントを計画すること、交流の場をつくり連携していくことで、年々減少しつつある市内人口課題を解決できるかもしれないと発表した。

　ほか四つの班も写真やグラフを活用し、商店街づくりや事故防止対策、空き家・空き地問題、ごみ排出量などについてそれぞれで考えた意見をまとめた。

　すべての発表が終わると、読谷山市長は「発表の中で今の延岡が抱える問題を捉えられている。皆さんが提案してくださった解決策も、もっと延岡が取り組んでいくべきもの。私にとって大変参考になる発表だった。本当にありがとうございます」と講評した。

　商業科の佐藤朱香さん（１６）は「１６年間延岡で暮らしてきて初めて気付いた課題や魅力があった。他班の発表で出た交通事故や空き地、ごみ排出量が問題だと思った。これからボランティアなどにも積極的に参加したい」。高千穂町出身で経営情報科の甲斐遙さん（１７）は「星や山などいいところがあることに気付いた。昔の延岡は人が多くて今よりにぎわっていたことに驚いた。延岡の写真をいっぱい撮ってＳＮＳ（インターネット交流サイト）に上げて広めていきたい」と話した。