延岡ＡＧＡＴＡ３位入賞

全国社会人サッカー選手権大会

◆〃宮崎ダービー〃競り勝つ

　「県北からＪリーグ」を掲げるＦＣ延岡ＡＧＡＴＡは１９日、鹿児島県志布志市で開催された第５８回全国社会人サッカー選手権大会の３位決定戦に臨み、ヴェロスクロノス都農（宮崎）を１―０制し３位に輝いた。４強入りし、日本フットボールリーグ（ＪＦＬ）への昇格戦「全国地域サッカーチャンピオンズリーグ（地域ＣＬ）２０２２」の出場権も獲得。地域ＣＬ１次ラウンドは１１月１１日に開幕する。

　大会は、全国の代表３２チームが出場。５日間で５試合という過酷な日程のトーナメント戦で争った。ＡＧＡＴＡは初戦４―０、２回戦２―０、準々決勝４―２で勝利。準決勝はＰＫの末敗れた。

　最終日の３位決定戦は〃宮崎ダービー〃に。立ち上がり押し込まれたが前半２２分、ＤＦ井上将弥がヘディングシュートで先制。この１点をしっかり守り切り、メダルを手にした。

　４位の都農も地域ＣＬ出場権を手に。決勝はブリオベッカ浦安（千葉）がＢＴＯＰサンクくりやま（北海道）をＰＫ戦で下した。

◇地域ＣＬは１１月１１日開幕

　１１月１１日に開幕する地域ＣＬは、各地域リーグの１位９チームと全国社会人サッカー選手権大会で４強以上に入った３チームの計１２チームによるリーグ戦で行われる。

　１次ラウンド（１１〜１３日、群馬県など）は１２チームが４チーム３グループに分かれ、３日連戦で総当たり戦を行う。決勝ラウンド（２３〜２７日、埼玉県）は各グループ首位と各２位の成績最上位の１チーム計４チームが中１日で３試合を戦う。勝ち上がった上位２チームがＪＦＬ昇格となる。

◆過酷な戦いチーム力で躍進−次なる戦いへ手応え

　初出場で堂々の３位。桑原勇斗監督は「どこのチームもＡＧＡＴＡが上がってくるなんて思っていなかった。本当に良くやってくれた」と選手をたたえた。全国各県を勝ち上がった強豪３２チームが集った今大会。５日間休養日なしの日程に、「日本で最も過酷なトーナメント」と言われている。

　実力はもちろん、選手層や状態に大きく左右されるが、ＡＧＡＴＡの選手数は２４人。出場チームで最少だった。

　数的不利とも言えるチーム状況だが、「少ないからこそ個々が責任を持っている」とは大会前の桑原監督の言葉。まさにチーム力が躍進の要因となった。

　過酷日程のため、フル出場の選手はいない。毎試合異なる先発となるが「地域リーグから全選手がピッチに立っていたので」と主将の深澤卓真。攻守の切り替え、セットプレーの連携はしっかりと機能した。

　一方、想定内ではあったが、勝ち上がるごとにけが人は増えた。攻守で核となるＭＦ亀井海凪人の負傷など、想定を超える状況もあった。

　それでも、５日連戦を戦い抜いた事で「チーム力が上がっていくのを感じた」（深澤）。「選手の一体感が日に日に強くなった。成長できた」（桑原監督）。３位という結果と確かな手応えを得た。

　地域ＣＬまで３週間弱。「勝つための準備をする。まずは初戦。まずは１次ラウンド突破」と桑原監督。着実に前へ向かう。

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