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アート、地域を満喫

本紙掲載日:2022-11-23
7面

歩きながら水辺文化楽しむ

 アートと地域の魅力が融合した新しい水辺文化を楽しみながら〃さるく(歩き回る)〃「東海さるく」が12、13日、延岡市牧町の河川資料館「リバーパル五ケ瀬川」とその周辺であった。有田・井上文化財団(土井裕子理事長)主催。

 かつて千石船基地として栄えた港町の東海東地区から新しい水辺の文化を発信しようと土井理事長が企画。毎年行われていたが、一昨年と昨年は新型コロナウイルスの影響で中止に。今年は3年ぶりの開催となった。

 東海さるくでは、さまざまなイベントを用意。野菜や綿菓子などの出店が並んだほか、裏千家の藤原社中によるお茶会、布ぞうりストラップやミニロケット作りなどもあり、会場は訪れた人でにぎわっていた。

 また、恒例のアーティストが東海東地区に滞在して同地区をイメージして制作した作品を展示する「アーティスト・イン・レジデンス」では、5人の大学生がアート作品を披露。大学生による作品の解説ツアーもあり、参加者は館内やその周辺に飾られた展示作品を見て回った。

 このうち、石川県金沢市から宮崎県延岡市の移動間で、ごみと言われる物や廃棄される物を拾って修復した作品「『わからない』を問い続ける」を展示した藤田真央さん(金沢美術工芸大学4年)は、道中で拾った物から延岡市を知ろうと制作。参加者は学生たちの解説に耳を傾けながら独創的な作品を鑑賞し、「すごい」「頑張ってね」と学生にエールを送っていた。

 このほか、東京画廊の山本豊津社長や東京芸術大学の林武史教授、金沢美術工芸大学のよしだぎょうこ教授、土井館長のトークイベントや、子どもたちが流木や石などを使って自由に工作できるコーナーも設けられ、子どもから大人までイベントを通してアートを満喫していた。

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