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お寺にジャズの音響く

本紙掲載日:2022-12-20
7面

慈眼禅寺でコンサート−延岡市北方町曽木

 寺でジャズ音楽を楽しむユニークなイベント「TERAOTO(てらおと)」が11月23日、延岡市北方町曽木の慈眼禅寺(久峩正経住職)であった。2回のコンサートに計約140人が訪れ、静かな寺で奏でられる音楽を楽しんだ。

 同町曽木の菓子店「おひさま商店」代表の緒方さおりさん(37)が、演奏メンバーの1人から「県北でも演奏したい」と相談を受け、「北方であまり聴くことができないジャズを、ぜひ多くの人に楽しんでほしい」と企画。仲間と準備してきた。

 緒方さんから「お寺でコンサートをやりたい」と相談を受けて協力した副住職の久峩一晋さん(35)は、「800年ほど歴史がある寺だが、ジャズコンサートは恐らく初めて。コロナ禍や、台風14号で浸水被害に遭った方もいるが、ホッとしてほしいという思いで準備してきた。ジャズに触れて楽しんでください」と呼び掛けた。

 コンサートには香月保乃さん(ボーカル・ユーフォニアム)、黒木奈津季さん(ピアノ)、諏訪園哲哉さん(ベース)、香月宏文さん(ドラム)が出演。ゲストも複数出演し、このうち延岡小5年の河野銀さんはドラムを担当し、盛り上げた。

 「ドレミの歌」や、ジャズ風にアレンジした「もののけ姫」、民謡「日向木挽歌」のジャズアレンジなど耳なじみのある曲が多く、キャンドルの柔らかな明かりに包まれ、観客は口ずさんだり、体を揺らしたりしてゆったりと楽しんだ。

 緒方さんの願いで、75歳以上と小学生以下は無料にしたこともあり、幅広い年代が参加。緒方さんは「『楽しかった』『またしてほしい』などの声を頂き、初めてだったがやって良かった」と話した。

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