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ゆかり深い神話に親しむ

本紙掲載日:2022-12-20
7面

3校で柴田美保子さんの朗読劇

 女優の柴田美保子さん(東京)による朗読劇「古事記天語り」が11月21、22日に延岡市の北方学園、恒富中学校、北川中学校の3校で開かれ、生徒らは郷土にゆかりの深い神話に親しんだ。

 天語りは柴田さんの夫で脚本家の故・市川森一さんが手掛けた脚本を題材とした一人語り。柴田さんは市川さんの思いを継いで、全国各地の学校などで公演している。

 今回は最初に、延岡観光協会前会長の谷平興二さんが延岡の神話、元延岡市副市長の杉本隆晴さんが古事記について講話。北川町俵野には神武天皇の曽祖父であるニニギノミコトの墓(御陵墓参考地)があり、愛宕山はニニギノミコトと妻のコノハナサクヤヒメが出会った「笠沙ノ御碕(かささのみさき)」とされる説など、延岡が日本神話と結び付きの強い地であることを紹介した。

 続いて、バレエダンサーの湯川萌可さん(延岡市出身)がアマテラス役、ダンサーで振り付け演出家の荒武治実さん(同)がアメノウズメ役、ダンス講師の河野麻衣さん(門川町出身)がコノハナサクヤヒメ役となり、「三女神」の踊りを披露。華麗な舞で朗読劇へといざなった。

 柴田さんは、アマテラスから地上世界を治めるよう命じられたニニギノミコトとコノハナサクヤヒメとの出会い、産屋に火を放ち命懸けで3人の皇子を出産したコノハナサクヤヒメの物語を朗読。スクリーンに映し出される神話絵巻とBGM(音楽)に合わせ、役柄や場面ごとに声色や表情、身ぶりなどを巧みに変化させる柴田さんの一人語りを、生徒らは真剣な表情で鑑賞していた。

 このうち、北方学園(池野宗宏校長)では全校児童113人、生徒63人が体育館で観劇。生徒の甲斐葉月さん(中学3年)は「宮崎が神話で有名なことは知っていましたがあまり深くは分かっていなかったので、それを学ぶことができてよかったです」と振り返った。

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