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地域の伝統芸能を知る

本紙掲載日:2022-12-26
7面
重黒木さん(右から2人目)から「伊形花笠踊り」について学ぶ伊形小3年生

伊形花笠踊りの歴史学習−伊形小

 延岡市立伊形小学校(栗栖健治校長、298人)でこのほど、伊形地区の伝統芸能で、県と市の無形民俗文化財に登録されている「伊形花笠(がさ)踊り」の授業があり、3年生58人が踊りの歴史やいわれを学んだ。

 地域学習の一環。同校はこれまで6年生が学習していたが、毎年8月に6年生の希望者を募って踊りを練習、奉納するため、早い時期から学ぼうと今年から学習プログラムを変更した。

 授業には、同踊り保存会会長の重黒木實行さん(82)と理事の塚原洋治さん(66)が来校。重黒木さんは1595〜1604年の間に大きな地震があり、津波が押し寄せたことが踊りの始まりだと説明した。

 7日7晩も水が引かず、塩水で田畑の植物が枯れる状況に村人が困り果て、小高い丘に登って神様、仏様に祈った。するとシラサギ7羽が現れ波が引いた。

 喜んだ村人がお礼に始めたのが、海の神様を呼んで行う「龍神祭」。踊りがつくられた時期や奉納し始めた時期は不明だが、踊る際にかぶる「花笠」には神様のためにキク、サクラ、スイセン、アヤメ、仏様のためにハスのつぼみを飾ること、神様を直接見ない目隠しとして、前垂れがあることなどの説明もあった。

 重黒木さんは「伊形小の皆さんに毎年踊ってほしい。6年生になったら『踊りたい』と手を挙げてね」と呼び掛け。大保亮太さん(9)は「500年くらい前から踊られていることを知ってびっくりした。姉が踊ったのを見てすごいなと思っていた。踊ってみたい」、後藤妃里奈さん(同)は「花笠踊りにちゃんと意味があり、ずっと前から踊っていることが分かった。6年生になったらやってみたい」と話した。

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