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北の空に輝く淡い色

本紙掲載日:2023-01-28
7面
淡い尾を輝かせるZTF彗星(けさ2時40分、延岡市無鹿町で板谷さんが撮影。レンズ600ミリ、F4、感度1600、2分40秒露出)

板谷さん28日、ZTF彗星撮影

 延岡市無鹿町のアマチュア天文家板谷憲一さん(73)はけさ、ZTF(ズィーティーエフ)彗星(すいせい)を自宅の庭から撮影した。地球に接近中で、次第に光度を増しており、肉眼で見える久しぶりの彗星。しばらく観測できるという。

 撮影したのは,けさ午前2時40分ごろ。「(北の空にある)こぐま座の明るい二つの星。一番明るいのが北極星で、二番目に明るいベータ星のそばを通過していた。肉眼でも緑色にぼんやりと尾を引いているのが分かり、広がりがすごかった」。

 2月2日が地球に約4200万キロメートルに迫る最接近日で、約5等級の明るさとなる。

 板谷さんは「しばらくは一晩中見える周極星となるから、2月2日まではこぐま座付近で観測できる。目の良い人は肉眼で、双眼鏡だとよく見えるはずです」。

 ただし、同3日ごろからは満月のため、月明かりで淡く光る彗星の観測は難しくなるそうだが、その後、「月の出が午後8時、9時と遅くなる2月7日はぎょしゃ座のカペラのそばを、同12日は火星のそばを通過するので目印となって見つけやすいはず」という。

 ZTF彗星は2022年3月2日に発見された新彗星で、次回、地球に接近するのは5万年後。

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