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2023延岡花物語(1)−谷平興二実行委員長インタビュー

本紙掲載日:2023-02-02
7面

にぎわいと癒やし、二つの楽しみ

◇「ミニSASUKE」も開催−ぜひお越しください

 菜の花、桜(河津桜)、梅、ツバキ、ソメイヨシノの5種類の花々を観賞して県北の一足早い春の訪れを味わう「延岡花物語」。4月9日までの期間中、「慧日梅(えにちばい)観梅会」「このはなウォーク」「ワイワイグルメ博」を3本柱に、さまざまな企画で来場者を楽しませる。豊かな自然とおいしい食べ物であふれた延岡の中心部で行われる一大観光イベントの詳細や魅力を、数回に分けて紹介する。

 「『延岡には何もない』という言葉を払拭(ふっしょく)したい」と熱く語る谷平興二実行委員長(76)に、延岡花物語への思いを改めて聞いた。

−−新型コロナウイルスの影響で、3年ぶりの開催となります。今の気持ちは。

一言で伝えるなら「非常にうれしい」。協力いただいている方々に感謝です。最後に開催したのは2020年でしたが、海外でコロナが流行し国内でも増えてきた時期で、当時の実行委員会で、開催するかしないかを話し合いました。
開催した翌日に緊急事態宣言が発令されて、それから2週間は「本当に開催してもよかったのか」と不安になりました。あの時は、これまでにないぐらい気持ちが追い込まれていましたね。
今は感染症に対する世間の認知度も上がってきました。思い切って楽しくやっていきますので、対策をしっかりして楽しんでいただけたらと思います。
延岡花物語は、延岡にあるおいしい食べ物はもちろん、五ケ瀬川堤防沿いを中心に花を3週間楽しむことができ、西郷隆盛のひ孫・隆夫さんに西郷隆盛とニニギノミコトの「出会い」について解説してもらう「出会いの聖地探訪バスツアー」、夜は延岡彩りの会が主催する「夜桜ライトアップ」など、いろんな仕掛けを組み込んでいます。
市内だけでなく県外からの観光客にも来てもらえるイベントにしていけたら。いつか十日えびすや今山大師と並んで「延岡春の三大祭り」となっていけたらいいなと思います。

−−2014年の第1回から今年で10年たちますが、振り返っていかがですか。

最初に比べると市民の延岡花物語に対する認識が増してきたように思います。思い返すと、2年目は気温が低くて開花が遅れ、雪も降っていました。その年は市内外からバスが15台来る予定でしたが、道路が通れず、ほとんど来られなかったです。「花物語」なのにメインの花がなくて怒られたことが印象に残っています。
しかし、「延岡を盛り上げていきたい」という気持ちが強かったので、さまざまな問題を乗り越えて、年々進歩してきました。これまでを踏まえて「一大観光イベント」と称賛されるのがうれしいです。
そして、何よりもうれしいのが皆さんのボランティアです。松田庄司さんらコノハナロード延岡市民応援隊の隊員による毎日の花の手入れや会場駐車場の交通整備、草刈り清掃活動には多くの人から応募がありました。

−−今年の花物語で来場者に楽しんでほしいことを教えてください。

やっぱり、花と「ミニSASUKE(サスケ)」です。菜の花と桜、慧日梅、ヤブツバキ、ソメイヨシノの5種類の花が観賞できます。そして延岡の食べ物は非常においしいので一緒に楽しんでいただけたら。
「このはなウォーク」のメイン会場、五ケ瀬川河川敷は非常にいい場所で、癒やされますね。自衛隊の架設橋で両岸を結んでいるので、左岸は食べ物を中心にガヤガヤとにぎわい、右岸は花を眺めながら静かにお茶を飲むといった、二つの楽しみ方があります。また、写真撮影の場があると皆さん喜ばれるのではないかと思って、ステージプログラムだけでなく写真スポットも用意しています。イベント当日は駐車場も広く用意していますので、混み合いが避けられるとも考えています。ぜひお越しください。

【たにひら・こうじ】延岡市島浦町出身。環境保全活動「延岡アースデイ」の提唱者。1994年、実行委員長として1回目を開き、今も毎年開催する。「喜の会」の設立者でまつりのべおかの「出会いみこし」を発案するなど町おこし活動に尽力。2008年4月、松田庄司さんから「延岡に桜の名所をつくりたい」と相談を受け、全面協力を約束。場所探しから、植樹の人集めまで行った。12年6月から昨年6月まで延岡観光協会会長。延岡花物語は14年2月に初開催以降、実行委員長を務めている。09年春に黄綬褒章、13年に日本善行会の秋季善行表彰を受賞した。延岡市行縢町在住。

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