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華麗なるオペラの世界(4)

本紙掲載日:2023-02-06
7面

コロナ禍に響け、合唱団練習励む

◆歌劇「ナブッコ」より「行け我が想いよ」

 人気オペラのワンシーンやアリアなどを県北ゆかりの指揮者、声楽家、管弦楽、合唱団で上演する「オペラガラ・コンサート〜華麗なるオペラの世界〜」は12日午後2時から、延岡市東浜砂町の延岡総合文化センター大ホールで開かれる。

 出演団体の一つ、市民でつくる「ひむかオペラ合唱団」(今村愛子代表、26人)は歌劇「ナブッコ」より「行け我が想いよ、金色の翼に乗って」(ヴェルディ作曲)と歌劇「椿姫」より「乾杯の歌」(同)の2曲を歌う。

 このうち、歌劇「ナブッコ」より「行け我が想(おも)いよ」は、新型コロナウイルスの脅威にさらされる今、「暗いトンネルの先には必ず光が差す」という想いを乗せて世界中で歌われており、同コンサートでも熱気あふれる音楽と合唱を響かせる。

 「ナブッコ」とは史実上のネブカドネザル2世として知られるバビロニアの王の名前。紀元前のエルサレム(ユダヤ教の聖地)とバビロン(バビロニア国)が舞台の、宗教的な戦争が物語の題材となっている。

 第3幕ではエルサレムの民衆たちが、美しい祖国への想いと信仰、奪われた苦しみを歌う。これが「行け我が想いよ」。トリノ五輪(2006年)の閉会式でも歌われ、「イタリアの第二の国歌」と言われている。

 5日の全体練習では本番と同じ立ち位置で、ひむかオペラの会(後藤紀子会長)、延岡フィルハーモニー管弦楽団(北林鉄平代表)と合わせた。

 団員たちは同市出身の指揮者・山脇幸人さん(30)から「うまくなっています」「皆さん(もっと)楽しく」などと声を掛けられながら、集中して練習に励んだ。

 最年長となる今村公子さん(83)=同市桜園町=は「2曲ともイタリア語のオペラですが、後藤会長が丁寧に指導してくださったので歌詞を覚えることができました」。

 大久保菫さん(19)=同市平原町=は「延期と中止を乗り越えてのコンサートなので、リベンジするつもりで精いっぱい練習しています。周りが経験豊富な人ばかりなので、気後れしないように歌いたいです」。

 渡木姫厘(きらり)さん(17)=同市野地町=は「19年に〃ひむかオペラ〃第4弾『ラ・ボエーム』の宮崎公演に出演しました。今回も楽しく歌えるように頑張ります」と意気込んでいる。

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