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広がるブリキの小さな世界

本紙掲載日:2023-04-07
7面
延岡市東本小路の九州電力延岡営業所でブリキアート展を開いている木村喜久生さん
甲斐勤子さんは新聞紙で作った紙箱や生ごみを使用した堆肥づくりの紹介をしている

災害時に役立つ紙箱、パネルなども展示

◆5月30日まで・九電延岡営業所

 延岡市川島町の木村喜久生さん(67)=木村板金代表=のブリキアート展が5月30日まで、同市東本小路の九州電力延岡営業所で開かれている。延岡の町並みをモデルにした作品を中心に約40点が並ぶ。観覧無料。開場時間は平日午前9時から午後5時まで。

 仕事で残った材料を使って郵便ポストを作っているうちに「もっと面白いものを作りたい」と思うようになったのがきっかけ。作品は、かわまち交流館や後藤邸、城山、大手門などの延岡市民になじみ深いものから、フランスの世界遺産・モンサンミシェルまで忠実に再現している。すべての作品の屋根や壁が開き、郵便受けや物入れとして機能するなど実用性も兼ねている。

 木村さんは作りたい建物の写真を30〜100枚ほど用意して作業に取り掛かるため、瓦屋根のわずかな丸みなど細部まで丁寧に仕上げる。過去に手掛けた熊本城や首里城は、各施設や復興イベントなどで募金箱として使用されたこともある。

 また、リサイクルの観点から木村さんの友人で近所に住む、甲斐勤子さん(61)の災害時に役立つ紙箱と生ごみを使った堆肥の作り方をまとめたパネルなども展示。甲斐さんは20年前に環境カウンセラーの資格を取得し、子どもたちにごみの分別癖を付けてほしいと、延岡市東海地区の学校を中心に授業なども行っている。

 読み終わった新聞紙を使った紙箱はレジ袋の代わりやエチケット袋など用途に合わせてサイズや形を変更。木村さんと共同で作ったごみ箱も展示している。

◆「Qでんテラス」を無料貸し出し−九電延岡営業所

 九州電力延岡営業所は、IHキッチン付きイベントスペース「Qでんテラス」を無料で貸し出している。利用時間は平日の午前9時〜午後5時。

 料理教室や作品の展示のほか、プロジェクターも設備されているため企業イベントにも利用できる。

 問い合わせは同営業所(電話延岡35・9801)まで。

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