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ヴォーチェ・のべおか−結成40+2周年記念演奏会

本紙掲載日:2023-09-14
7面

歌声で魅了、演出で楽しませる

 延岡市の女声合唱団ヴォーチェ・のべおか(今村愛子代表)の「結成40+2周年記念演奏会」が10日、同市の野口遵記念館であった。会場は県内外から訪れた大勢の人でほぼ満席となり、観客は美しい歌声と凝った演出に大きな拍手を送った。

 演奏会は、同合唱団と親しく名付け親でもある故長井則文さん(元国立音楽大学教授)が作詞作曲した団歌「歌は心のかけ橋」で幕開き。続けて、これまでの演奏会で歌ってきた4曲を優しいハーモニーで歌い、観客を魅了した。

 「思い出のスクリーンミュージック」をテーマにしたステージでは、団員が過ごした青春時代の映画の曲を披露。色鮮やかでかわいらしい衣装を身にまとった団員が、青春に思いをはせるかのようにひな壇に座って歌う場面もあり、ミュージカルのようなステージを繰り広げた。

 また、長井さんが同団の委嘱を受けて作った曲を披露。風呂敷で作った特製の衣装と赤い鼻緒の草履姿の団員は、長井さん作曲の「若山牧水の短歌による女声合唱組曲『若き日のうた』」のほか、同じく編曲した「七つの九州民謡」から4曲を合唱。このうち、熊本県民謡の「おてもやん」では、団員が頬に赤いシールを貼って顔を赤らめる年頃の女性を演じ、年齢を感じさせない軽快な踊りで観客を楽しませた。

 アンコールでは、「五ケ瀬の流れに」を観客と合唱したほか、長井さんが作詞作曲した「あじさい」「おやすみ恋人よ」をしっとりと歌って締めくくった。

 このほか、のべおか児童合唱団(松原由美代表)の子どもたちも出演。かわいらしい踊りと透き通った歌声で会場を沸かせた。

 ヴォーチェ・のべおかは、市内二つの合唱団が集まって1981年に結成。2021年に結成40周年を迎えたが、コロナ禍で記念演奏会が開けずにいた。練習が制限されたが、今年5月に新型コロナが5類に移行されたと同時に、本格的に今回の演奏会に向けての練習を始めたという。今村代表は「私たちには、財産である愛する曲がたくさんある。演奏会では、それらを歌い続けることができる喜びをさらに感じることができた」と話した。

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