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おうちdeタパス作りませんか(7)

本紙掲載日:2020-07-24
6面

コラボで生まれた延岡の美味

◆生産者・河野敬雄さん×料理人・久我大輔さん
(北浦町農業公社) (欧風ラテン旬彩ricotacnaオーナーシェフ)

「アスパラガスとじゃが芋のカウサレジェーナ」



◆地元の食材でペルー料理−久我大輔さん

 道沿いから見える店のロゴが、異国の雰囲気を感じさせる「ricotacna」=延岡市瀬之口町=。久我大輔さん(46)はここでペルー料理を中心とした洋食を提供している。

 今年8月でオープンから12年を迎える。開店当初から変わらぬモットーは「笑顔で(お客さんに)帰ってもらう」。日本とは「地球の反対側」と言ってもいいほど離れた場所に位置するペルーの料理を、できるだけ「近くで取れた食材を使って作ること」にこだわっている。

 延岡市出身。5歳から10歳までの5年間、旭化成で火薬関係の仕事をしていた父親の転勤で、ペルー最南端の町タクナで暮らした。

 店名は、スペイン語でおいしいを意味する「リーコ」に、5年間の思い出が詰まった地名を組み合わせて名付けた。ライオンとオリーブを描いたロゴは、タクナの旗に似せて作ったものだ。

 高校卒業後は「いろんな国に行きたい」という思いから、旅行会社の添乗員に憧れた時期もあったが、最終的には「食」に関する仕事を選んだ。小さい頃から作るのも食べるのも好きだった。「エネルギッシュだった」と振り返る20代、30代は、主に延岡市内の飲食店、ホテルなどで働きながら、一から料理を学んだ。

 その頃、東京などで繰り返したのが食べ歩き。「食べに行ってなんぼ。食べていろんな味を覚える」。帰宅するとすぐ、食べた料理を作った。その姿勢は今も変わらない。

 何度も失敗するが、繰り返すうちに、やっとその料理が分かってくる。自分のオリジナリティーを加えるのは、料理そのものが理解できてからだという。

 料理学校に進まなかったため「最初は何もできなかった」が、働く中でフレンチやイタリアンなどを身に付けると、自分のカラーや持ち味も出せるようになった。

 そのカラーが、久我さんにとってはペルー料理だった。母親が作る料理などにアレンジを加えるうちに、少しずつ種類が増えていった。

 ペルー料理店は九州全体でみても珍しいという。開店当初は、食文化の違いを理解してもらえないこともあったが、食の嗜好(しこう)の変化などもあり、今では「逆に興味を持ってもらえるようになった」と感じている。当初はコースの一部に取り入れる程度だったが、今では店で出す料理のほとんどを占めている。

 東九州バスク化構想では料理人部会に所属する。今まで交流がなかった人たちとの交流が生まれ、「いろんないいところ、知らなかったことなどを吸収できる」と手応えをつかんでいる。「やる人が楽しくなければ、来る人も楽しくない」との思いから、ユニークなイベントの構想も持っている。

 「アスパラガスを使った一品」とリクエストされて作ったレシピは「カウサレジェーナ」。ペルーのポテトサラダで、「カウサ」はジャガイモを使った前菜、「レジェーナ」は挟むことをそれぞれ意味する。

 ケーキのような見た目で華やかさがあるが、ペルーでは家庭料理。1人分用の小さなサイズから、切り分けて食べる大きなサイズまでさまざまで、各家庭にある型を使って作られるという。

 ジャガイモを裏ごしすることがポイント。手間を加えることで口当たりが良くなるという。

 「簡単でおしゃれなレシピを考えた」という久我さんは、「おもてなしにもなるんじゃないか。家族団らんの場などでも作って食べてほしい」と話した。


◆わが子のように作物に愛情−河野敬雄さん

 「いいものというより、健康体に育てたい。ちゃんと伸び伸び飯を食ってすくすく育つ。餌切れ(えぎれ)を起こさないようにしないと」

 北浦町農業公社=延岡市北浦町古江=の河野敬雄さん(50)は、まるで自分の子どものことのような口ぶりで作物について話す。収穫したてのアスパラガスを食べてみた。みずみずしさと甘さ、独特の爽やかな香りが口いっぱいに広がった。

 農業の後継者不足、農地の荒廃に歯止めをかけることなどを目的に1994年に開所した。現在は農家からの受託業務のほか、茶、米、アスパラガス、スナップエンドウ、キャベツ、ゴボウなどの栽培を手掛けている。

 アスパラガス栽培には15年ほど前から取り組む。北浦町全体で就農者の高齢化が進む中、キャベツなどの重量野菜は収穫の負担が大きいことが課題だった。そんな中、軽くて単価も高いと同町が推奨したのがアスパラガス。当時10%ほどしかなかった国内産の需要の高まりから、産地化すれば農家の収入増につながると期待された。

 そこで、各農家への情報提供を目的に、同社が一足早く「試験栽培」に着手。「右も左も分からない状態」で1年目に露地栽培、2年目からはビニールハウス内で栽培する二つの方法を試した。露地栽培は病気が入って3年ほどで断念。今はハウス栽培のみを続ける。

 ハウスをのぞくと、一面に緑色の細い木のようなものが林立している。人の背丈ほど伸びた幹の根元に視線を落とすと、丸々と育った黄緑色のアスパラガスがニョキニョキと顔を出している。

 ユリ科の多年草であるアスパラガスは、地中に直径60センチほどの株を作り、毎年新しい芽を出す。現在収穫しているものも、始めた頃に植えた苗だ。

 他の野菜と違って毎年新しい苗を植える必要はないが、収穫時期以外にも温度調節や病害虫の防除作業、水やりなどやることはたくさんある。

 また、2〜10月と長い期間収穫し続けるためには、栄養分を保つことも重要だ。このため、立茎(りっけい)という、出た芽を収穫せずに成長させる作業がある。その伸びた姿が木のよう。青いモジャモジャした擬葉(ぎよう)が光合成をすることで、根に栄養分を蓄えさせる。大きさや日数などを考え、伸ばす芽を見極めるのも大事な作業となっている。

 一度病気が出てしまうとあっという間に全体に広がるため、予防にも細心の注意を払う。「菌がなくなることはない。うまく共存していけるように〃体調〃管理が重要」と、細かい変化も見逃さない。

 アスパラガス栽培を始めて15年ほどたった今でも、できるだけ薬に頼らないように代わりになるものを試すなど試行錯誤の日々。「だいたいこの時期にはこうなるというのが基準になるが、気候や条件によって全然違う」と河野さん。「毎回新たな発見がある。面白いですね」と、苦労話も明るく話す姿は、どこか楽しんでいるようにも見える。「(いろいろ試すのは)遊び心。良ければ人にも教えてあげたい」と前向きだ。

 さまざまな作物を育てる河野さんの願いは「(素材)そのものの味を味わってほしい」ということ。「こだわって作ると、本当においしい。本物の味、味わってほしい」と話した。



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