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本紙掲載日:2021-04-08
6面

「本日のメニューは。」第2回宮崎本大賞に決定

◆県内書店員のお薦め本

 県内ほとんどの書店が参加してお薦めの本を選ぶ第2回宮崎本大賞の受賞作品が発表され、大賞には行成薫著「本日のメニューは。」(集英社)が選ばれた。

 宮崎本大賞は県内の書店員を中心とした読書家が店舗や業態の垣根を越えて集まり、「まずは本にまつわる場所に立ち寄ってもらうきっかけをつくろう」と昨年創設。今回は参加43店が推薦し、投票で絞られた上位3作品を、実行委員6人と書店員から募った選書メンバー25人で審査、再投票して最終順位を決めた。

 対象は2019年8月〜20年7月に発売された文庫本で、本県に関連した作家や内容に限定せず、書店員が純粋に読んでほしいと思った本を選んだ。

 「本日のメニューは。」は、入院中の父に中華そばを出前したい2人の子どもと変わり者の大人たちが起こした奇跡を描く「四分間出前大作戦」、〃マズメシ〃母に悩まされる女子高生とおむすび店の女性店主との愛情をつづった「おむすび狂詩曲」、底なし大食い男の葛藤とデカ盛り定食を作り続ける頑固おやじの秘めた過去が交差する「闘え!マンプク食堂」など、熱々のおいしい料理とそれを取り巻く人間ドラマに食欲も涙腺も刺激される五つの極上の物語という。

 昨年の初代大賞作品「木曜日にはココアを」(宝島社刊、青山美智子著)は主要書店の文庫週間ランキングで5週連続1位になるなど大きな話題となり、実行委員会は「昨今の出版業界では異例の成功事例となった」と強調。今回の受賞作品も書店で手に取ってもらえるよう期待している。

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