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「大吟醸千徳」が優等賞−千徳酒造

本紙掲載日:2021-04-30
2面
表彰状と「大吟醸千徳」を手にする(左から)甲斐副杜氏、門田賢士社長、門田優希製造主任

21年酒類鑑評会−13年連続15回目

 2021年酒類鑑評会(熊本国税局主催)の清酒部門で、延岡市大瀬町の千徳酒造(門田賢士社長)の「大吟醸千徳」が優等賞に輝いた。13年連続15回目の受賞で、「厳しい時勢下で価値のある優等賞。これからの酒造りの自信につながる」とさらに意欲を見せている。

 清酒部門は「熊本酵母吟醸酒」と「その他の吟醸酒」に同局管内(宮崎県、熊本県、大分県、鹿児島県)の27製造場が97銘柄を出品。味わいや香り、色味などが審査された。同社は「その他の吟醸酒」部門に「大吟醸千徳」5本を出品。4本が優等賞の高い評価を得た。今季は酒米を兵庫県産から高千穂町産の山田錦に変更し、社会情勢を踏まえて、例年(3〜4割磨き)よりも米を削る部分の少ない5割磨きに。また、コロナ禍を受けて全体の仕込み量を減らしたため、体制も少数精鋭とし門田社長、副杜氏(とうじ)の甲斐正剛さん(45)、製造主任の門田優希さん(29)の3人を中心に仕込みから搾り、品質管理に至るまで徹底した。

 「酒米は磨くほどにきれいなお酒ができる。5割磨きで優等賞を獲得したことで、よその蔵元から驚きの声も聞かれた」と門田社長。また、副杜氏を筆頭にスタッフが腕を上げていることも実感したといい、「精米歩合が違うことや、社会情勢を考えると出品に迷いもあったが、評価されて本当に良かった」と振り返った。

 同社の「はなかぐら館」は大型連休の5月5日までは休まず営業。期間中、優等賞を受賞した「大吟醸千徳」を500本限定(210ミリリットル入り、税込み700円)で販売する。このほか、大吟醸から甘酒までの試飲販売、日向市のスイーツカフェSEKAIDOとのコラボ商品の販売もある。

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