「お船出ものがたり異聞」本番迫る

８日、日向市文化交流センター

　国文祭・芸文祭みやざき２０２０の日向市分野別フェスティバルの一つ「お船出ものがたり異聞」は８日午後３時から、同市中町の市文化交流センター大ホールで上演される。主催は同ものがたり実行委員会（三股晶子代表）、市、県、文化庁ほか。

　日向市美々津に伝わる神武東遷の説話を題材にした市民劇。サブタイトルは「いざ、東（ひんがし）へ！大いなる志を胸に、船出する。美々津の愛のものがたり。」。神武天皇お船出の地・美々津を舞台にした出立の物語で、神話の世界を織り交ぜながら美々津の人たちの人間模様を演じる。市内をはじめ、県内各地からの演者が出演する。

　同実行委は、市民や県北の劇団員で２０１５年に発足。１８年までに４回上演した。今回は〃国文祭バージョン〃として新たなストーリー、登場人物を加えた。

　総合プロデューサーは、国内外で活躍する衣装デザイナーの時広真吾さん。

　劇中の衣装は、市内や延岡市民から布の提供を受け、時広さんがデザイン、地元の人たちが縫い合わせて作った。また、高貴な宮廷衣装や神仏に仕える際の修道服など１着数十万円という時広さんオリジナル作品も約３０点使用される。

　さらに、国際的に活躍するバイオリニストで、日向市民になじみ深い古澤巖さんが月読命（ツクヨミノミコト）役で特別出演するなど、これまでにない舞台になるという。

　全指定席で、チケットは前売り２０００円、当日２５００円。残り少なくなっているという。問い合わせ先は同実行委員会事務局（電話日向６６・１０３８）。