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鈴なり「鞠花」一つずつ

本紙掲載日:2021-08-21
7面

宮崎ひでじビール−原料のホップ手摘み

 宮崎ひでじビール(同市行縢町、永野時彦社長)は11日、同市北方町のホップほ場でビールの原料となる県産ホップの収穫作業を行い、栽培委託先のスローライフトゥ(同市北方町、亀長浩蔵社長)とともに、社員らが「鞠花(まりばな)」と呼ばれる実を丁寧に手摘みした。

 ホップはアサ科の植物で、つる性の多年草。毬花の内部に分泌・形成される黄色の樹脂「ルプリン」が、ホップ特有の香りと苦みの素となる。

 5メートルの高さに組まれたホップ棚には約300株がつるを伸ばし、鞠花が鈴なりに。同日はあいにくの小雨模様だったが、大きさ5センチほどの鞠花を一つ一つ摘み取り、籠に集めていた。

 宮崎ひでじビールは、原料のすべてを県内から調達することを目標に、これまで大麦の栽培や麦芽加工技術の開発などに取り組んできた。県内でのホップ栽培は今年で6年目。同市の他に五ケ瀬町でも栽培に取り組んでいる。

 今年度、消費者と農業者、メーカーが一緒になってホップを育てる新たな取り組み「ホップオーナー制度」を開始した。本県産原料100%のビールは、全国約140人のオーナーに届けられる。

 永野社長は「オール宮崎が形になる。感無量で、今からわくわくしている」、亀長社長は「オーナーが自身のホップで作られたビールを飲む幸せを少しでも伝えられたら」と話した。

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