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雨の多い夏休みでした

本紙掲載日:2021-09-01
7面
夏休み最終日に川遊びを満喫する子どもたち。8月終盤も厳しい暑さが続いた(31日、延岡市小川町の細見川の遊泳場で)

延岡の天気−史上最大の時間雨量84・5ミリを観測

◆8月中盤に長雨、日照時間最少7位

 県北では多くの小中学校で既に2学期が始まっており、延岡市内の各校も1日が始業式。今年は早々と梅雨明けしたが、8月上旬に台風の通過に伴う大雨に見舞われ、その後も1週間以上の長雨となるなど、新型コロナウイルス感染拡大の行動制限と相まって外出しづらい日が多かった。期間中の延岡の天気、気温、日照時間、降水量を掲載し、今年の夏休みを振り返る。(天気は夕刊デイリー新聞社調べ。気温、降水量、日照時間は延岡特別地域気象観測所=延岡市天神小路=の観測値)

◇梅雨

 九州南部は平年、昨年に比べ、いずれも19日も早く5月11日ごろ梅雨入り。梅雨明けも7月11日ごろと、平年より4日、昨年より17日早かったが、梅雨前線や湿った空気の影響で曇りや雨の日が多かった。期間中の延岡の降水量は875・5ミリで、平年(716・1ミリ)より多かった。

◇気温

 梅雨明けから厳しい暑さとなり、7月21日〜8月31日の42日間で最高気温が30度を超える真夏日は、計27日間あった。環境省と気象庁が今年から発表を開始した熱中症警戒アラートも、県北市町村を含む県内へ7月上旬(5〜7日)と、8月9、10、25〜27日の計8日間出された。

 夏休み終盤にかけては特に厳しい暑さとなり、8月26日にはこの夏一番の最高気温34・6度を観測。一方、同月中旬は雨続きとなったため18日には8月の最高気温としては過去10番目に低い24・6度までしか上がらず、月平均の最高気温も同順位の低さだった。

◇降水量

 台風9号の影響で、8月8日は猛烈な雨が降り、年間を通して観測史上最大の時間雨量84・5ミリを記録。同日だけで、8月月間降水量の平年値265・9ミリの6割に迫る159・5ミリもの雨が降った。

 いったん晴れ間ものぞいたが、11日からは再び前線や湿った空気の影響で10日間以上にわたる断続的な雨となり、月初めから24日までの降雨量は591ミリと、8月の平年値の2倍を超えた。

◇台風

 台風はこれまでに12個発生した。このうち8月上旬には台風9、10、11号が立て続けに日本へ接近して天気図に三つの台風が並ぶという珍しい現象が起きた。

 このうち、9号は8月8日午後8時すぎに鹿児島県枕崎市付近に上陸した後、北上して本県と大分県を縦断。風速25メートル以上の暴風域はなかったが、県北に湿った空気が次々と流れ込み、同日午後8時14分までの1時間に、観測史上最大の大雨となった。

 大量の雨が短時間で降ったため、延岡市中心部の商店街では雨水がはけきれずに、複数の店舗や事業所などが床上まで浸水。こうした内水被害や道路冠水は旭町や安賀多町、出北、旭ケ丘など市内の広範囲に及んだ。

 気象庁によると、県内を含む九州南部に接近する台風の平年値は▽5月=0・1個▽6月=0・4個▽7月=0・7個▽8月=1・0個▽9月=1・2個▽10月=0・5個―となっているため、引き続き備えが求められる。

◇日照時間

 雨天の多さに反比例して、日照時間は少なかった。7月21〜31日の合計は67・2時間で、平年値(75・7時間)の89%。

 8月の月間日照時間151・5時間は、平年値(198・1時間)の76%しかなく、8月としては観測史上7番目の少なさだった。ちなみに最少記録は2014年の119・7時間。

◇今後の天気

 気象庁と日本気象協会によると、向こう3カ月の九州南部は、平均気温、降水量ともほぼ平年並みと予想される。ただ、9月と10月は例年、台風や秋雨前線で大雨になることがあり、注意が必要という。

 九州南部の3カ月予報は次の通り。

【9月】平年と同様に晴れの日が多い。
【10月】天気は数日の周期で変わり、平年と同様に晴れの日が多い。
【11月】天気は数日の周期で変わり、平年と同様に晴れの日が多い。

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