雨上がりに虹をかけて−日向高校「紫雲祭」

笑顔いっぱい個性発揮

　「ＣＯＬＯＲ雨上がりに虹をかけて」をテーマに、日向市の県立日向高校（星衛俊一郎校長、４９９人）の学校祭「紫雲祭」（文化の部、体育の部）が１０日と１３日、同市文化交流センターと同校であった。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で日程やプログラムが大幅に短縮され、「歓声を控える」など制約も多かった中、それでも生徒たちは笑顔いっぱい個性を発揮し楽しんだ。

　文化の部は１０日に同センターであり、開会式で星衛校長は、今夏の新型コロナ第５波以降、自宅待機や分散登校など厳しい状況下での学校生活だったことに触れ「合唱練習の歌声が校内に響いた時にはホッとした。やっとこの日を迎えた。制約が多く、十分な練習ができたとは言えないかもしれないが、練習の成果を精いっぱい披露してほしい」とあいさつ。

　実行委員長の稲山海音さん（３年）は、この日まで先生たちに協力してもらい、実行委員で話し合いを重ねてきたことを伝え「開催できることに感謝の気持ちを忘れず、みんなで楽しみましょう」と呼び掛けた。

　クラス対抗の合唱コンクールでは、無伴奏で「ヒスイ」を歌った３年６組が最優秀クラスに輝いた。続く個人発表には８組が登場し、ピアノ連弾、フラダンス、ギター弾き語り、空手演武、ダンスなどを元気に披露。会場からは拍手や手拍子が送られた。

　このうち、ウクレレ弾き語りで自作の曲などを発表した黒木俊さん（３年）は「こんなに大きな会場なのに声も出せない、誰かのチャンスが奪われるような今だけど、大切なこと、諦めずにいこうぜ」とステージから熱いメッセージを送った。

　司会を務めた赤レンジャー、青レンジャー、黄レンジャーによるコントもあり、終始、明るい笑い声が響いた。

　閉会式で、森伸一教頭は「皆さんそれぞれ、いろいろな思いできょうを迎えたと思う。短縮され制約が多かった中、皆さんの頑張りに感動させられた。今、胸がいっぱいです」と語った。

　天候が心配された中、１３日には同校で体育の部を開催。午前中のみの実施だったが、クラス対抗リレー、団対抗ダンスコンテスト、学年別団技などで盛り上がった。

　なお、テーマ「ＣＯＬＯＲ雨上がりに虹をかけて」には、一人一人が個性を発揮するとともに、新型コロナの収束を願う気持ちが込められた。