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「観光宮崎」の思い受け継ぐ

本紙掲載日:2021-09-21
7面
ブーゲンビリアの苗木を移植する北川中の生徒たち
北川中での贈呈式に参加した生徒たちと宮崎空港ビルの社員ら

県北5校にブーゲンビリア−宮崎空港ビル

 宮崎ブーゲンビリア空港を運営・管理する宮崎空港ビル株式会社(永山博康社長)は16日から、県内の小中学校へ自社栽培したブーゲンビリアの贈呈を開始し、初日は社員が延岡市の3校へ苗木を届けた。

 このうち、市立北川中学校(永山貴久校長、55人)では贈呈式が開かれ、同社の大坪篤史常務取締役が「花を育てる楽しさと喜びを感じてもらい、将来にわたり花のある美しいまちづくりを進めていければ」と期待。高さ120センチほどまで育った苗木3鉢が、社員から生徒に手渡された。

 永山校長は「生徒たちが空港に行った時にブーゲンビリアを見て『自分たちの母校にもある。それを植えた』という貴重な思い出になるのではないか」と感謝。この後、3年生16人で苗木を正面玄関付近の一角に移植し、肥料と水を与えた。

 生徒たちには空港のブーゲンビリアの写真が入った絵はがきもプレゼント。植樹した淵上優さんは、「コロナ禍で行事などが中止になり残念な思いもあるが、宮崎を象徴する花が北川中で見られてとてもうれしい。高校生や大人になってからも見に来たい」と、成長を楽しみにしていた。

◇3000鉢を自社栽培

 ブーゲンビリアは熱帯性の低木で、〃観光宮崎の父〃と呼ばれた故岩切章太郎氏の思いを受け継ぎ、同社が約30年前から試行錯誤で栽培。2014年からは南国リゾートの玄関口として空港名に採用され、現在3000鉢がハウス栽培されている。

 同社は「みやざきブーゲンビリア植栽プロジェクト」と銘打ち、1999年から希望する県民に苗木をプレゼントしているほか、東京2020オリンピック・パラリンピックに向け、県内全市町村にも贈呈した。今年からは希望する小中学校も対象とし、同日の時点で町立日之影小と美郷町立西郷義務教育学校を加えた県北5校を含む県内11校に計約150鉢を贈る計画という。

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