写真と書の融合で新表現

戝前さん（延岡）中武さん（宮崎）

◆虎彦サロンで「写楽書五五展」

　延岡市在住の戝前洋子さんと宮崎市在住の中武ゆかりさん＝ともに（５５）＝による写真と書のコラボレーション作品展「写楽書五五展」が、延岡市幸町の「風の菓子虎彦サロン」（上田耕市代表）で開催されている。１２日まで。観覧無料。

　戝前さんと中武さんは二十年来の友人で、タイトルは２人の年齢から。共に以前から写真撮影を趣味にしており、３年前からは、宮崎市の「楽しみま書教室」で一緒に創作書道を学び、今年からは写真と書を融合させた作品づくりに取り組んでいる。

　毛筆と墨で成した書をスキャナーで取り込み、パソコンを使ってイメージに合う写真と合成する。墨の色や大きさを変えてレイアウトされた書が、写真の上で躍動感を発揮したり、被写体の意味を深くしたりしている。

　青空を真っすぐに進む飛行機に「夢」の字が躍る希望や可能性を感じさせるもの、浜辺に打ち寄せた瓦礫（がれき）の写真に「吾唯足知（われただたるをしる）」を合わせて考えさせる作品など、多彩な１２点を出品。

　２人ともこれまでに写真展を開催したことはあるが、写真と書のコラボ展は初めて。サロンの明るさや日差しを考えて、中武さんが明るい色調の作品を、戝前さんが暗い色調の作品を選んで出品したという。

　「見ていただいた方には、写真に文字が入ることで表現できる世界観があると好評です。会場には私が毎日いますし、土日と祝日には中武さんも来場します。ぜひ声を掛けてください」と戝前さん。

　ポストカードやフォトブックの即売もあるほか、アンケートに答えた来場者には抽選で２人にフォトブックを贈呈する。開場は午前８時〜午後７時（最終日は同５時）。