旭化成、大会新４年連続Ｖ

本紙掲載日：2021-11-04

9面

ニューイヤー駅伝予選

　来年の元日に群馬県で行われるニューイヤー駅伝の予選を兼ねた第５８回九州実業団毎日駅伝競走大会は３日、北九州市の本城陸上競技場を発着する７区間８０・２キロのコースで１８チーム（オープン参加を含む）が参加して行われた。旭化成Ａが３時間４８分１１秒の大会新記録で４年連続４７回目の優勝を飾り、ニューイヤー駅伝の出場権を獲得した。

　今大会は、有力チームが「序盤からレースの主導権を握りたい」という思惑からか、１区にエースを投入。旭化成Ａは１区に東京五輪１万メートル代表で日本記録保持者の相沢晃を起用。三菱重工はアジア大会マラソン金メダリストの井上大仁、黒崎播磨は区間記録保持者の田村友佑を配置した。

　レースはスタートして黒崎播磨の田村が仕掛け、誰も付いていかずに区間新記録の独走で、そのままトップで中継。旭化成の相沢も区間記録は更新したが、２位で２区へ。２区のマゴマベヌエル・モゲニは、現役実業団最強外国人選手の九電工のベナード・コエチに抜かれたものの、前を走る黒崎播磨を抜く粘りの走りで２位をキープ。３区へつないだ。

　３区の市田孝は前半で抜け出すと、ここで単独首位に浮上。４区の茂木圭次郎は区間賞の走りでトップを守る。エース区間の５区に抜てきされた小野知大が、区間新記録の快走で独走態勢を築くと、６区鎧坂哲哉、７区大六野秀畝も貫禄の走りで連続区間新。余裕の表情でゴールテープを切った。

　終わってみれば、７区間中５区間で区間賞、４区間が区間新。村山謙太や市田宏など実力者を温存する中で、２位三菱重工に３分４４秒の大差をつける圧倒的な勝利で、ニューイヤー駅伝に向けて弾みをつけた。

　そのほか県北関係では、旭化成延岡が４時間１３分１９秒。オープン参加の旭化成Ｂが３時間５８分５９秒だった。

▽成績
①旭化成Ａ（相沢、マゴマベヌエル・モゲニ、市田孝、茂木、小野、鎧坂、大六野）３時間４８分１１秒②三菱重工３時間５１分５５秒③黒崎播磨３時間５２分３４秒④九電工３時間５４分２８秒⑤トヨタ自動車九州３時間５４分５０秒⑥安川電機３時間５５分５７秒（旭化成は４年連続４７度目の優勝）

◇まずは安心－西村功監督（旭化成）

「それぞれが任された区間をよく走ってくれ、まずは安心した。相沢が少し出遅れたものの、モゲニが２位、市田がトップに出て茂木がよく離してくれた。それ以降の選手も安定した走りをした。ニューイヤーに向け、これからまたしっかりと全力を出し、優勝を狙っていきたい」