日向市・市制７０周年と駅１００周年を祝う

本紙掲載日：2021-11-09

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１３年前のタイムカプセル開封

　日向市の市制施行７０周年記念事業「タイムカプセル開封セレモニー」と日向市駅開業１００周年記念イベントは６日、駅中央コンコースなどで開かれた。多くの市民らが訪れ、１３年前に埋設したタイムカプセルの開封、記念〃木符（きっぷ）〃の配布、コンテナガーデン展の表彰式など多彩なイベントで大きな節目を祝った。

　タイムカプセルは、２００８年３月に日向市駅の西口駅前広場の完成を記念してロータリー花壇に埋設したもので、中身は、市民らから応募のあった「将来の自分や、家族などの大切な人へ宛てた未来への手紙」９６４通。市制施行７０周年に合わせて開封し、各自に郵送することを当初から計画していた。

　開封セレモニーがあり、ＳＬ（蒸気機関車）の汽笛で開会。十屋幸平市長は日向市や駅の由来、歴史などを紹介した後「思いのこもった手紙が入ったカプセルを開封させていただく。手元に届くのを楽しみにしてほしい」とあいさつ。続いて、市観光交流課の髙木ひかりさんが、ピアノで「銀河鉄道９９９」を演奏し、セレモニーに花を添えた。

　カプセルは事前に掘り出されており、十屋市長が開封。ゆっくりとふたを開け、中から慎重に手紙の束を取り出すと、見守った人たちから大きな拍手が送られた。手紙は、同席した日向郵便局の江中利朗郵便部長に手渡され、すぐに発送された。

　手紙のエピソード紹介もあり、応募した河野恵子さん（４７）＝財光寺＝の夫・直樹さん（４６）が代理で出席。直樹さんは、埋設当時、恵子さんが長女の真菜実さん（１３）の出産４カ月前だったことを振り返り「手紙のことを妻も忘れていたが、生まれてくる赤ちゃんに向けた内容だったと思い出していた。子どもへの思いを読み返し、家族の絆を深めたい。届くのが楽しみです」と話した。

　その他、駅構内、野外ステージなどでは、記念木符や花苗の配布、日向工業、佐土原高校の生徒によるワークショップ、市ＳＬ保存市民の会によるＳＬや旧駅舎などの写真とミニチュア鉄道模型の展示、骨の健康チェック、ミニトレイン乗車体験などがあり、来場者はさまざまなイベントを楽しんだ。

◆コンテナガーデン展表彰式－市長賞は石内美幸さん（延岡）

　開封セレモニーの席上、市制施行７０周年記念「街を彩るコンテナガーデン展２０２１」の表彰式も行われた。同市全市緑花推進協議会（黒木絹子会長）主催。

　市内外の愛好者、１０月に開催した講習会の参加者から７１点の応募があり、最高賞の市長賞には石内美幸さん（延岡市）の「秋の彩り」が選ばれた。応募作品は１１日まで同駅の西口駅前広場に展示されている。

　式で黒木会長は「今年の展示会は駅前での開催になり、例年以上の人に見てもらえた。花のある空間は素晴らしく、笑顔があふれた。受賞は皆さんの日ごろのたゆまぬ努力の成果、心からお祝いしたい」とあいさつ。続いて十屋市長、黒木会長らが受賞者に賞状と記念品を手渡した。

　コンテナガーデンは、植木鉢やプランターなどのコンテナ（容器）に草花を植えたもの。同展は、花づくりの楽しさ、コンテナガーデンの魅力を伝えるとともに、市民の憩いの場、交流の場を提供することを目的に毎年開催している。

受賞者は次の通り。

【一般作品】
▽日向市長賞＝石内美幸（延岡市）▽日本ハンギングバスケット協会理事長賞＝黒木秀子（日向市）▽日向商工会議所会頭賞＝宮田康子（延岡市）▽日向市駅長賞＝田中泰子（延岡市）▽日向市観光協会長賞＝甲斐美智子（日向市）

【講習会作品】
▽日向市全市緑花推進協議会長賞＝斧由美（日向市）▽同優秀賞＝新本明子（日向市）長友洋子（同）