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「ザ・おやじファイト」に出場

本紙掲載日:2021-11-17
9面
「ザ・おやじファイト」鹿児島大会に出場する日向スポーツ・ボクシング教室の岡秀典さん、小野隆祐さん(左から)

岡さんと小野さん(日向スポーツ・ボクシング教室)

 プロ、アマチュア問わずボクシングを愛する30歳以上の男性がリングに上がり、拳を交えるボクシング大会「ザ・おやじファイト」の鹿児島大会(28日、鹿児島市オロシティーホール)に、日向市原町の日向スポーツ・ボクシング教室に通う岡秀典さん(61)=延岡市古城町=と小野隆祐さん(38)=同市浜町=が出場する。

 岡さんは独立行政法人の職員として働いていた51歳の時、「残りの人生やりたいことをやろう」と決意し、少年時代から興味のあったボクシングを習い始めた。同教室には1年前から通う。

 同法人を定年退職後、現在は障害者施設で生活支援員として働きながら、平日はほぼ毎日、午後7時から同教室で汗を流す。

 今大会で実戦デビューを果たす。「怖がっていたら始まらない。この年齢なので、まずは試合に出場することが最大の目標」と岡さん。「リーチが短いので、相手の懐に潜り込んで接近戦に持ち込みたい。とにかく全力で挑みたい」と意気込む。

 妻や子ども2人からの反応は薄いというが「やめろとは言われないので、元気ならそれで良しということでしょう」と笑う。

 小野さんは県民総合スポーツ祭で優勝した経験もある実力者。高校3年生の時、野球部を引退後に「かっこいい」と憧れていたボクシングを習い始めた。その後、就職や結婚など人生の転機を迎え、ボクシングから離れた時期もあったが、自動車整備士として働きながら今年春から同教室に通う。

 「一度フェードアウトしても、またやってみたいという気持ちにさせるのがボクシング。ともに鍛え合った2人が一瞬で勝者と敗者に分かれる、そういうところにも魅力を感じる」と語る。

 また「家族の理解があって続けられること」と妻、子ども2人に感謝する。「ザ・おやじファイト」には今回初挑戦で、当日は家族も応援に駆け付ける予定。子どもたちは父親の戦う姿を初めて見ることになるという。「一生懸命に頑張る姿を見せ、言葉ではうまく言い表せない思いを子どもたちに伝えたい。チャンピオンベルトを家族にプレゼントしたい」と力を込める。

 「ザ・おやじファイト」は年齢やプロ経験の有無などでカテゴリーが設定され、体重別階級ごとに対戦。プロ同様のタイトルマッチ制度で王座が決定し、チャンピオンベルトも授与される。

 同教室は元プロボクサーの奈須辰之さん(40)=門川町出身=が指導。現在、30〜50代を中心に9〜61歳の約15人が、和気あいあいとした雰囲気の中、実戦練習を交えながら強さだけではない、フォームを基本とした「かっこいいボクシング」を目指し、練習に励んでいる。

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