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日向市を愛し、輝かせる人々

本紙掲載日:2021-11-19
7面

青の国大賞

 2011年の市制施行60周年を記念して創設。地域経済の発展、イメージアップ、地域活力の向上など、その推進に貢献した個人や団体を顕彰する。名称は、同市東郷町出身の歌人・若山牧水が詠んだ「樹は妙に草うるはしき青の国日向は夏の香にかをるかな」に由来する。今回は5人に大賞、各1人に優秀賞と奨励賞が贈られる。

◆青の国大賞

◇バイオリニスト・古澤巖さん(62)=東京都在住=

 1994年に「にじいろ音楽会」に参加、協力したことをきっかけに、市民と交流が続いており、休校中の田の原分校でのミュージックキャンプ、大御神社でのバイオリンコンサート、福祉施設での演奏などを続けている。

 2015年に「日向へべす大使」に就任。また、これらの交流をきっかけにサーフィンの魅力に取りつかれ、地元サーファーと協力してサーフィンの普及にも尽力。雑誌やテレビの取材では、「へべす大使」「趣味はサーフィン」と日向の話題を織り交ぜながら語り、知名度アップに貢献している。


◇バレエダンサー・西島数博さん(50)=東京都在住=

 日向市出身の日本を代表するバレエダンサーであり、俳優、振り付け家。海外で活躍後に日本のテレビドラマ、映画にも出演。古事記を原作とするスーパー神話ミュージカル「ドラマティック古事記」シリーズ公演では、芸術監督・演出・振り付け・出演を務めるなど、マルチに活躍する。

 2018年に「日向市観光大使」に就任。さらに、県の「みやざき大使」にも任命されるなど、日向市、宮崎県の魅力を全国に発信している。

 帰省時には、「ようこそ先輩」の授業で、母校・富高小学校で講話するなど、市のキャリア教育にも貢献している。


◇歌人・俵万智さん(58)=宮崎市在住=

 1987年発刊の第1歌集「サラダ記念日」が280万部のベストセラーとなり、社会現象を巻き起こした。2006年に「第11回若山牧水賞」、今年は短歌界で最も権威があるとされる「迢空(ちょうくう)賞」を歌集「未来のサイズ」で受賞するなど、現代短歌の先駆けとして活躍している。

 毎年日向市が開催する「牧水・短歌甲子園」では、第2回大会から審査員を務めるとともに、連載を担当する新聞、雑誌、自身のツイッターなどで「牧水・短歌甲子園」や「若山牧水」に関する情報発信を行うなど、牧水のふるさと日向市のPRに大きく貢献している。


◇歌人・大口玲子さん(52)=宮崎市在住=

 2011年から毎年開催している「牧水・短歌甲子園」の第1回大会から審査員を務めるほか、12年に「第17回若山牧水賞」を最年少で受賞するなど日向市との縁は深い。自身のフェイスブック、新聞などのメディアを通じて「牧水・短歌甲子園」を発信し、牧水のふるさと日向のPRに貢献している。

 また、「国文祭・芸文祭2020」では、県事業の若山牧水フォーカスプログラム「全国高校生みやざき短歌甲子園」の審査員、「大人のための短歌超入門」のトークイベントに参加し、同市のみならず「短歌県・みやざき」の推進にも貢献。


◇歌人、ミュージシャン・笹公人さん(46)=東京都在住=

 2003年に上梓した第1歌集「念力家族」がNHKのEテレでドラマ化されるなど、独特の世界観から発表される作品は、各界の著名人から高い評価を得ており、テレビ、ラジオへの出演のほか、複数の雑誌に連載を持つなど活躍している。

 「牧水・短歌甲子園」では第2回大会から審査員を務める。大会初日の夕食時に行われる高校生たちの交流会では、その年の短歌甲子園ネタを取り入れた出し物を披露し、参加者を楽しませるなど、大会を大いに盛り上げる。新聞などのメディアを通じて短歌甲子園の情報を発信し、PRに貢献している。



◆青の国優秀賞

◇地域活動、子どもの健全育成
甲斐靖朗さん(77)=日向市平岩在住=

 平岩地区長会会長、平岩まちづくり協議会会長、平岩小中学校学校運営協議会副会長などの要職を務め、長きにわたり同地区の地域振興、環境美化、児童生徒の健全育成などに積極的に取り組む。

 市民と行政との協働による「金ケ浜ビュー園地」の開墾では、中心的役割を果たし、国道10号から望む太平洋(金ケ浜海岸)の素晴らしい眺望は、同市のイメージアップにつながっている。

 さらに、毎朝の児童・生徒の登校見守り、平岩農業小学校、朝市開催、たこ揚げ大会など、地域活性化の中心人物として活動している。


◆青の国奨励賞

◇堂宮大工・井上一希さん(22)=日向市富高在住=

 中学生の時から物づくりに興味を覚え、人の役に立つものを作りたいとの思いが強まり、堂宮大工となった今も、喜ばれる場所に喜ばれるものを製作、寄贈している。

 市内のぷらっとバス停にある待合の長椅子、公民館の椅子、ごみステーションの柵、伝統木工技法である組子細工で作製した欄間(らんま)、無人販売所の商品棚など。

 高校2年時に作った日向市駅の駅舎模型は同市美展で特選を受賞、県産材のPR活動の一環として、東京のイベント会場でも展示された。現在も組子細工を用いた創作活動が、県内外で高い評価を受けている。


◇今年の成人者が未来宣言

 式典ではこの他、コロナ禍の影響で中止となった2021年成人式の実行委員だった松葉春菜さん(平岩)、佐藤瀬麗奈さん(日知屋)の2人が、将来の日向市への思い、願いなどを発表する「日向市未来宣言」も予定されている。


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