初代グランプリに今村和弘さん（ガーデンベルズ延岡）

ショコラグラフィーコンクール

◆チョコレートでデザート皿を装飾

　延岡市川原崎町にあるガーデンベルズ延岡（廣瀬直樹支配人）の調理師、今村和弘さん（４３）＝日向市富高＝が１日、日本で初めて開催されたショコラグラフィーコンクールのスペシャルプレート部門でグランプリ、一般部門で準グランプリを受賞した。

　コンクールは、日本チョコペン協会がチョコペンスキルの向上などを目的に実施。レストランに訪れたカップルに出す記念日プレートがテーマの一般部門と、クリスマスがテーマのスペシャルプレート部門があり、全国から計４５作品が寄せられた。

　同協会が発行する「ショコラグラファー」の第１号資格取得者である今村さんは、女性に花束をプレゼントする男性を描いた作品を、スペシャルプレート部門に出品。空を駆けるトナカイや東京スカイツリーなどを背景にあしらい、ロマンチックなワンシーンを描いた。

　チョコレートは、硬さや色の濃さが異なる６種類を使用。これを絞り袋に入れ、冷やしたり筆圧を調節したりしながら制作した。仕事の合間や終業後に取り組み、約１カ月かけて完成。装飾の細かさや独創性が評価され、初代のグランプリに輝いた。

　資格を取得したのは約１年前。「チョコペンアートを施したプレートをお客さまに出した時に喜んでくれた。それがうれしくて、もっと技術を高めようと調べていたら協会にたどり着いた」。協会長の作品に魅了されて入会し、全１６回のレッスンと２回の実技試験で腕を磨いた。

　同延岡では、披露宴を行う新郎新婦の両親や披露宴の食事の試食に訪れるカップルに、アートを施したプレートを提供。「色を使い分けながら、その人に合ったデザインを描くように」と心掛け、利用客の大切な時間に花を添えている。

　今回、一般部門のグランプリ受賞者はいなかったため、今村さんが両部門を制覇。「お客さまに喜んでもらえるのが一番。そのために、デザートの主役であるケーキを引き立てられるような、質の高いチョコペンアートを描けるよう、励んでいきたい」と話していた。