「日本一、最多勝が目標」

戸郷、４年目の飛躍誓う

　「責任も重大だし、先輩方に頼ってばかりではいられない。ピッチャーが引っ張って一丸となり日本一、個人としては最多勝が目標。簡単じゃないが、達成できるように腕を振るだけ」

　１軍投手として、若手投手を引っ張る覚悟を見せている今年の自主トレ。参加している選手たちのパーカには「ＴＥＡＭＴＯＧＯ」の文字が光る。

　昨季は防御率４・２７、被安打１３０。「ストレートがあれだけはじき返されたので、悔しかった」と振り返る。直球のスピードを求めて２年間トレーニングに励んできたが、「通用しなかった」。今後はスピードよりもキレを求めて取り組むという。

　今回の自主トレでは、都城高出身の山本由信投手（オリックス）が行っているやり投げを新たに取り入れた。ジャベリックスローで使われる投てき物を投げ、体の使い方と連動性を高める練習法。「最初は５メートルぐらいしか投げられなかったが、今は２０メートルぐらいに伸びた。球の伸びも良くなってきているので、その成果かな」。確かな手応えをつかんでいる。

　５日の練習では、育成の笠島尚樹投手に「もっとためて投げないと」「リリースが早い」などアドバイス。主力として自覚し、チームの底上げにも努めている。

　正月は１年ぶりに実家で過ごし、「これまでずっと忙しかったが久しぶりにゆっくりできた」。２日には日向市の大御神社へ初詣に訪れ、「日本一」と「最多勝」を絵馬に書いたという。心身ともにリフレッシュし、飛躍を誓うプロ４年目に向け、いいスタートが切れたようだ。

◆延岡市民に向けて

「昨年もたくさんのご声援ありがとうございました。昨年できなかった２桁勝利を目標に、最多勝の姿を見せられるように頑張ります」