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▽L サイズ 1枚 300円
▽LL サイズ 1枚 500円
▽A4 サイズ 1枚 1,200円
(A4サイズはラミネート加工もできます。ラミネート加工は500円追加) |
L サイズ
(8.9×12.7センチ) |
1枚 300円 |
LL サイズ
(12.7×17.8センチ) |
1枚 500円 |
A4 サイズ
(21×29.8センチ) |
1枚 1,200円
(ラミネート加工は300円追加) |
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島野浦で育った幼なじみ5人の物語
◆3月2〜6日−メディキット県民文化センター
延岡市の島野浦を舞台にした演劇「火球」が3月2〜6日の5日間、宮崎市船塚のメディキット県民文化センター(県立芸術劇場)イベントホールで上演される。脚本は日本を代表する劇作家で演出家の桑原裕子さんが担当。県内唯一の有人離島で育った幼なじみ5人の物語を、本県出身の俳優らが紡ぐ。
◆主演は蕨野友也さん(都城市出身)
あらすじはこうだ。宮崎の離島・島野浦で育った幼なじみの5人。彼らがいつも集まり、時には夢を語り合った場所は、もう崩れかけ、今その廃屋にやってくるのはOちゃんだけだ。
一方、島を離れ、東京で平凡なサラリーマンになったサルのもとに、1枚の新聞の切り抜きが届く。その知らせをきっかけに、サルは約12年ぶりに島へ戻ることに―。
「火球」は、同劇場プロデュース「新・かぼちゃといもがら物語」シリーズの第6弾。このシリーズでは、県内の〃今を生きる〃人々の姿を通じて、地方が抱える少子高齢や過疎化、人口減少などの課題と向き合う作品を発表している。
脚本には、国内の第一線で活躍する劇作家を起用。作家が県内各地を取材して書き下ろした新作を上演している。本県を外からの視点で描くことで、魅力の再発見や課題認識の機会につなげることが狙いだ。
今回脚本を担当した桑原さんは、東京都出身で劇団KAKUTAの主宰。2018年に作・演出した「荒れ野」が第6回ハヤカワ悲劇喜劇賞、第70回読売文学賞戯曲・シナリオ部門など数々の賞に輝き、注目されている。
主演はドラマ「嫌われ松子の一生」でデビューした都城市出身の蕨野友也さん。他に、過去の同シリーズなどに出演した西都市出身の大江泰子さんや東京都出身の浜田信也さん(劇団イキウメ)らいずれも経験豊富な俳優たちが出演する。
開演時間は2〜4日が午後7時から、5、6日が同2時から。チケットは一般が3500円、25歳以下が1500円、ペアが6000円。予約、購入は同センターチケットセンター(電話0985・28・7766)や同劇場ホームページから。問い合わせ先は同劇場(電話0985・28・3208)。
◆脚本・桑原裕子さんインタビュー
延岡の温もり、人の魅力伝えたい
◆弊紙記者役も登場
「火球」には、夕刊デイリー新聞の記者という役の人物が登場する。桑原さんは昨年10月、脚本執筆のため本紙記者に密着していた。なぜ島野浦を舞台にしたのか、なぜ記者の役を入れたのか。桑原さんに思いを聞いた。
−−島野浦を舞台にした作品を創ろうと思った理由は。
延岡市出身の友人に島野浦のことを聞いても「あまり知らない」と言う人が多かったんです。地元の人でさえあまり知らない漁師の町、歩いて1日で回れてしまう町―。そういう町ってどんな人が暮らしているのかなって、すごく引かれました。
「地方の物語を書いてほしい」と言われたことは今までにもあります。ただ、歴史的な偉人や建造物から物語を紡ぐのはあまり得意ではないので、そこで暮らす人を通して物語を書くようにしています。だから今回も、島の人たちと触れ合う機会を頂きました。
脚本は、島野浦の皆さんにも向けて書いています。そうすることで島から見た延岡、延岡から見た宮崎、宮崎から見た東京といったように、大きなテーマに広がっていけばいいな、という願いを込めています。
−−弊社を題材にすることも考えていたと聞きました。
延岡市内のいろんな所を回ってみて、最初は夕刊デイリー新聞社の物語にしたいな、と考えていました。ただ、キャストの数が足りませんでした(笑)。
夕刊デイリー新聞社を題材にしようと考えたのは、記者の方々が熱中して一つの出来事を取材する過程に引かれたからです。新聞社ができて間もない頃の激動の時代にも、興味がありました。若い頃、記者になりたかったので憧れもあります。
夕刊デイリーを取材した時に、皆さんが「○○さんは子どもの頃こうだったよね」「○○さんまだ元気で良かったよね」などと話しているのを聞き、これほどまちの人と近い新聞社はない、と思いました。
誤解を招く表現かもしれませんが、どこか保護者のような目線の新聞社だと感じたんです。人を育てるのは、なにも血のつながりのある人の役割だけではない。とするならば、新聞社だって人を育てているんだなってすごく感じました。
だからジャーナリスティックな話だけではなく、まちと一緒に人を育てている新聞社の物語をイメージしていました。
◆1枚の新聞の切り抜きから物語が動く
−−そうした経緯もあって記者が登場するんですね。
島野浦出身の人が記者になったとしたら、記者として自分のふるさとをどう見たのだろうか。どう世界に発信したいと思ったのだろうか―。少しでも物語の中に盛り込められたらと考えています。
物語は、暁という青年のもとに1枚の新聞の切り抜きが届く。そこから、大きく動き始めます。新聞の切り抜きの内容はまだ言えませんが、読者の皆さんが必ず目を通す記事だと思います。夕刊デイリーを取材した時に着想を得ました。
−−記者のどういうところを見ていたのですか。
時間の使い方、どんなふうに人々と話すのか、あと距離感とかですね。やっぱり、東京の記者ではない取材の仕方だと感じました。私にとっては本当に貴重な経験になりましたし、記者さんのお仕事に感銘を受けました。
−−どういう作品にしたいですか。
この作品の取材を通して、延岡の魅力にたくさん触れることができました。それらすべてを書き切ることはもちろんできませんが、少しでもこの舞台から延岡の温もり、匂い、人の魅力が観客の皆さんにも届けばいいなと思います。
同時にこの作品は、住む場所、いる場所を問わず、大切な人を見詰め、その人と過ごした掛け替えのない時間から自分自身を再発見するという、普遍的なテーマを描いています。
宮崎の方にも、他の地方からいらっしゃる方にも楽しんでいただける作品だと思いますので、ぜひいろんな方にご覧いただきたいです。