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華やかダリア出荷ピーク

本紙掲載日:2022-03-14
7面
ダリアの出荷作業に汗を流す榎本さん夫妻(延岡市行縢町)=提供写真=

流行を逃さず35品種栽培−延岡市行縢町


 延岡市行縢町の園芸農家榎本保生さん(73)方のハウスで、色鮮やかなダリアの出荷作業が行われている。例年10月下旬に始まり、今がピーク。6月上旬ごろまで続く。

 毎日午前中から、妻の春代さん(71)と一緒に作業している。はさみを使って1本ずつ丁寧に切り取り、それぞれ80センチに長さをそろえる。鮮度を保つための保持剤を吸わせたら、翌日には箱詰めして市内や県外に出荷する。

 10アールのハウス内には、オレンジやピンク、赤紫といったさまざまなダリア35品種約3000本が咲き誇る。約300種もある中から毎年15種ほど新しい品種を導入し、その中から5種ぐらいを選んで残し、常に35品種になるようにしているという。

 「1年でやめる品種もあれば、数年続けて栽培するものもあります。ダリアは品種が多いので育てるのも楽しい。お客さんの方が敏感なので、常に流行の品種を考えています」と榎本さん。

 園芸農家として50年以上の大ベテラン。電照キクからスタートし、カスミソウやストレリチア、トルコキキョウなどを経て、現在はダリアとホオズキを中心に栽培している。

 しかし、今シーズンは1月下旬から、コロナ禍第6波の直撃を受けた。華やかな大輪の花を咲かせるダリアは、結婚式などのイベントで重宝されるが、中止や延期で需要が急減し、相場が下落するという思わぬ事態に見舞われた。

 それでも榎本さんは「こればかりはどうしようもない。厳しい状況下だが、今まで通りのことをやるだけ。花をめでることで気持ちを癒やし、楽しんでもらえれば」と前向きに話していた。

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