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学びがいっぱい

本紙掲載日:2022-05-17
7面

野生動植物重要生息地−友内川干潟で観察会


 NPO法人五ケ瀬川流域ネットワーク(山田大志理事長)が主催する干潟観察会は14日、延岡市を流れる北川支流の友内川であった。県内に住む家族連れ23人(うち子ども12人)が参加し、希少な生き物や豊かな自然との触れ合いを楽しんだ。

 一昨年まで遠足や校外学習用に受け入れていた体験プログラムを、昨年度から定期イベントとして実施。コロナ禍で減少している自然体験の機会を設けることや、生き物を大切にする心の育成などを目的としている。

 この日はまず、同市牧町のリバーパル五ケ瀬川に集合した。山田理事長(38)が潮の満ち引きによってできる干潟の仕組みなどを説明し「楽しみながらたくさん学んでください」とあいさつ。その後、スコップやバケツを手に観察へ向かった。

 5分ほど歩いて干潟に着くと、早速子どもたちから「カニ捕まえた!」「足がブニュブニュする」など弾むような声が上がった。保護者が優しく見守る中、元気に土を掘り起こしたり、バケツに捕えた生き物を熱心にのぞき込んだりする姿も見られた。

 友内川干潟は、県が定める野生動植物重要生息地の一つ。両手を挙げて踊っているようなウェービング(威嚇、求愛行動)が愛らしいチゴガニ、絶滅危惧種のハクセンシオマネキ、準絶滅危惧種のヒモハゼなど多様な生き物が生息している。

 同市緑ケ丘の林哲治さん(40)理恵さん(36)夫妻は「子どもが楽しそうにしていたので良かった。たくさんの生き物がいて私たちも楽しめました」。長男の智敬さん(7)と次男の真慶(まさひろ)ちゃん(3)も「楽しかった。また来たい」と笑顔。

 山田理事長は「体験を通して泥まみれになったり、水浸しになったりすることは子どもたちの感性に良い影響を与えると思っている。干潟の生き物に触れ合いながら自然を好きになってほしい」と話した。

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