陸上三段跳び−黒木、強化指定選手に選出

パリ五輪「代表目指す」

　県むかばき青少年自然の家に勤務する陸上三段跳びの黒木雄太朗（３０）＝延岡市桜ケ丘＝が、日本オリンピック委員会の２０２２年度強化指定選手に選ばれた。「ＪＡＰＡＮのユニホームを着るため代表を目指したい」と決意。２４年のパリ五輪を見据えている。

　黒木は延岡星雲高出身。指導技術を学ぶために進学した九州共立大在学時は日本ランキング６０位だった。大学卒業後は就職し３年間競技を離れたが、延岡市にＵターンしたことを機に再開した。

　再開後は記録がぐんぐん伸びた。所属する東海アスリートではコーチも務めており、「諦めず続けることの大事さを、子どもたちに伝えたい」。熱い思いを胸に、ひた向きに練習に取り組んできたという。

　２０１９年８月の九州陸上競技選手権大会では１５メートル８２をマークし、大学以来となる自己ベストを更新。昨年４月に行われた九州都市対抗陸上競技大会では１５メートル９８をマークし、さらに記録を伸ばした。同６月の日本選手権では１５メートル９６で４位入賞を果たしている。

　日本オリンピック委員会の強化指定選手になったことで、今後は国際合宿などに参加する。専門コーチの指導が受けられるようになり、合宿費用は免除されるという。

　仕事との両立は変わらず、本格的な練習は基本的に週２回。「今の頻度や強度が自分に合っていて、その部分は強化選手になってからも変わらない。コーチの指導で細かい内容は変わるかもしれないけど、自分に合っている部分は変えないようにしたい」。

　現在は、６月９日から行われる日本選手権に向け調整中。「世界陸上の代表選考を兼ねている。記録は狙っていくが、昨年果たせなかった表彰台を最低でも狙えるようにしたい。いつも通りやるだけ」と意気込みを語った。