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九州サッカーリーグ−桝元スペシャルマッチに1300人
KYFA第50回九州サッカーリーグの第8節延期分が22日、延岡市西階陸上競技場で行われ、FC延岡AGATAがジェイリースフットボールクラブ(大分)に2―0で勝利した。AGATAは5勝1分け1敗の勝ち点16で4位につけている。
今節は「辛麺屋桝元スペシャルマッチ」として開催。市内外から1300人の観客が訪れた。
AGATAは0―0で迎えた後半5分、敵陣でボールを奪うとFW伊集院雷が右足でシュートを決め先制。ロスタイムにはMF亀井海凪人が冷静にPKを決め、試合を終わらせた。
第9節は29日に各地で行われ、AGATAはアウェーで川副クラブ(佐賀県)と対戦する。次のホーム戦は8月14日の第18節。熊本県教員蹴友団と延岡市西階陸上競技場で対戦する。午前11時キックオフ。
▽第8節
FC延岡AGATA 2 0―0 0 ジュイリースフットボールクラブ
(勝点16) 2―0 (勝点18)
▽得点者=伊集院、亀井(F)
◆伊集院が決勝ゴール−全勝中の相手に完勝
「久々の得点。延岡の皆さんの前で(ゴールを)挙げられてよかった」。均衡を破り勝利に導いた伊集院は、安心した表情でゲームを振り返った。
リーグ前半最後のホーム戦は、ここまで全勝と勢いのあるチームが相手。「攻撃力があり、苦しい戦いになる」。桑原勇斗監督の予想通り、激しい攻防を展開した。
序盤から相手DFの裏を狙うカウンター攻撃を仕掛け、幾度もチャンスをつくるも、ゴールは奪えず。徐々に押し込まれ苦しい時間帯が続いたが、GK田渕佑の好セーブなどでしのいだ。
待望のゴールはスコアレスで迎えた後半5分。右サイドでFW天川力駆が体を張ってキープしたボールを、伊集院がスピードのあるドリブルで中央へ運び右足を振り抜いた。
ロスタイムには、突破を図った天川がペナルティーエリア内でファウルを受け、PKを獲得。「力駆が体を張ってつないでくれた。しっかり決める」と亀井。GKの動きを冷静に見極め、逆方向に沈めた。
現在リーグ4位。まだまだ上位チームとの試合は続く。桑原監督は「90分戦い抜き、勝利してくれた選手たちをたたえたい」とした上で、「準備してきたことが出せていない。守備の連動と強度を高めていかないと今後は勝てない」。目標達成に向け、さらなる成長を求めた。
◆今季リーグで最多の観客「走り切れたのは皆さんのおかげ」
辛麺屋桝元スペシャルマッチとして開催された今節。チームやスポンサー、サポーターは「1000人の力で応援しよう!」を合言葉に、チラシ配りやSNS投稿で呼び掛け、集客を図ってきた。
迎えた当日。スタンドには目標を上回る、今季の九州リーグで最多の1300人が詰め掛けた。試合は手に汗握る拮抗(きっこう)した展開に。観客は入場時に配布された応援グッズを手に声援を送った。
後半5分に先制ゴールを奪うと、スタンドの熱気は最高潮。ハリセンや太鼓を打ち鳴らし、選手をたたえた。さらに1点を加え2―0で勝利。試合終了のホイッスルが鳴ると、スタンドは再び沸いた。
エスコートキッズを務めた黒潮サッカースポーツ少年団の清永悠真さん(9)は「とても速くて、キックも強くてすごかった」と興奮気味に話し、選手にサインを求めていた。
会社の同僚10人ほどで訪れたという川越敏功さん(47)は「初めて来たけど、応援に一体感があり圧倒された。とても楽しかったのでまた来たい」と満喫した様子だった。
AGATAの桑原一太GMは、選手6人が足をつるなどタフだった試合を振り返り、「最後まで走り切れたのは間違いなくサポーターの皆さんのおかげ。今後も応援してもらえるチームになりたい」と誓った。