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手入れをして〃育てる〃皿

本紙掲載日:2022-05-28
7面

百年木材がワークショップ

 延岡市幸町の同市駅前複合施設エンクロスで21日、「そだてものクラフト〜お手入れ重ねる木のお皿〜」のワークショップがあった。13人が参加。樹齢100年以上の木で作られた無塗装のパン皿にオイル仕上げを行った。

 講師は、国産材の製材事業などを手掛けるグロースリング(日向市日知屋、岸本泰生社長)の百年木材事業部マネジャー林紗由美さん(36)。「100年育てた木材を100年使う」をコンセプトに、手入れを重ねて使うことで経年変化を楽しむ「そだてもの」を手掛け、販売している。

 ワークショップを前に岸本社長や林さんは、木材は年輪が美しく表情が一つ一つ違うこと、経年変化が美しく、自分だけのオリジナルのものになることなど、この事業を手掛けた思いを説明。「年輪の美しさや育てる楽しさを体験して」と呼び掛けた。

 ワークショップでは、大分県由布市のプロダクトデザイナー神野達也さん(木屋かみの)がデザインした樹齢140年ほどのヒノキ製の「そだてるパン皿」を使用した。

 参加者はまず、塗装していないため白っぽく見える木皿に鼻を近づけて、香りを楽しんだり、触り心地を楽しんだり。続いて紙やすりで表面を削り、アマニオイルを染み込ませたキッチンペーパーでこすると徐々に赤っぽく、光沢ある仕上がりになった。

 木皿は参加者が各自持ち帰った。今後は3〜4カ月に1回を目安に、定期的にオイル研ぎの手入れを続けていくという。

 コロナ禍の影響もあって、同事業部が対面でワークショップを行うのは初めて。「一つの品を大切に、後世に引き継いでいきたいとの思いを共有しようと企画した。今後も定期的に開催していきたい」と林さん。

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