個性あふれる絵手紙展

講師・塩月育代さんと教室生の作品展-

◆２４日まで、延岡・虎彦サロン

　日向市富高在住の塩月育代さん（６８）と塩月さんが講師を務める絵手紙教室「輪はは」の生徒による作品展「出逢（あ）い〜塩月育代と仲間たちの絵手紙展」が２４日まで、延岡市幸町の虎彦サロンで開かれている。開場は午前９時〜午後７時。日曜日と最終日は同５時まで。

　塩月さんは２３年前に脳内出血を起こし、文字を読めなかったり、言葉が話せなくなったりする高次脳機能障害の一つ、失語症を患った。絵手紙を書き始めたきっかけは、兄夫妻が送ってくれた見舞いの絵手紙。「はやく元気になーれ」と書かれていたが、ひらがなも漢字も読めなかったという。

　その後、文字を読めない、話せない苦しみに立ち向かいながら、リハビリを兼ねて毎日１枚ずつ絵手紙を書くことを目標に、文字の読み書きを練習。その成果もあり、現在では会話ができるほどに回復した。

　作品展には、塩月さんと生徒９人の絵手紙約１２０点を展示。絵手紙には野菜、魚、花など身近にあるものを題材にした絵と、それぞれが思い浮かべた言葉がつづられており、ニンジン、ジャガイモ、タマネギを描いて「今夜はカレーよ」と言葉を書いた作品など、その人の個性あふれる作品が並んでいる。

　また、塩月さんが「第２２回筆の里ありがとうのちょっと大きな絵てがみ大賞」で奨励賞を受賞した作品も飾られている。

　塩月さんは「出会いがあって、今回、虎彦サロンが場所を提供してくださった。とてもありがたい。ぜひ見に来てくれたらうれしい」と呼び掛けている。

　作品を展示している絵手紙教室の生徒は次の通り（敬称略）。

　▽鎌田靖子、寺原秀子、藤本ふき子、奥田博子、冨山康子、早川昌子、黒木真由美、松木祥子、増本弘子