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力合わせ丁寧に田植え

本紙掲載日:2022-06-21
7面
配色を考えながら決められた順に五色米の苗を植える坪谷小児童
横一列に並び、もち米の苗を3〜5本ずつ植える延岡小5年生

◆全児童が協力し五色米の苗植え−日向市東郷町坪谷小

 日向市東郷町の坪谷小学校(荒神雅彦校長、20人)の全校児童は16日、同校近くの実習田「気合田(きあいだ)」(約800平方メートル)で、恒例の五色米の田植えを行った。

 同小の稲作体験は、全校児童で取り組むことが特徴で、2007年から毎年実施。実習田を管理する地元の農業・寺原正さん(73)から指導を受けながら種まき、田植え、草取り、稲刈り、脱穀、餅つきまで一年を通して米作りなどに取り組んでいる。

 田植えした五色米の苗は観賞用の古代米で、「赤の毛」「黒の毛」「白の毛」「赤もみ」「黒もみ」の5品種。児童が先月25日に種をまき、約20日間で20センチ前後まで育てた。

 この日は児童、教諭のほか、地域住民、保護者らも応援に駆け付け、約800平方メートルのうち約300平方メートルに五色米の苗を植えた。

 始めの会では、高学年児童が「苗は4〜5本で植える」「田植え綱の赤い点に沿って植える」「まっすぐ植える」など田植えのこつをイラストで紹介。寺原さんは補足説明を加え「おいしく、きれいなお米になるよう集中して丁寧に植えてください」と呼び掛けた。

 会が終わると、参加者は次々と水田の中に入り、田植え綱に沿って横一列に並んだ。児童はすくすくと育った苗を受け取ると、寺原さんや保護者らの指示を受けながら丁寧に真っすぐ手植えしていった。児童らは、収穫の秋に田んぼが五色に美しく配色されるよう事前に決められた苗の順番で植え付け、全員で協力して約2時間で作業を終わらせた。

 黒木亮佑さん(6年)は「みんなとする田植えは楽しかった。1年生のお手本になろうと苗の数に注意しながら丁寧に植えた。元気に育ってほしい」と話した。



◆難しさ感じつつも、こつつかみ楽しく−延岡小5年生

 延岡小学校(工藤寿充校長)の5年生67人は17日、学校に近い延岡市野地町の水田で昔ながらの田植えを体験した。

 大貫町の農業瀧本喜義さん(61)が所有する約10アール(1000平方メートル)の田んぼを借りて毎年実施。水泳着や体操着姿になった子どもたちは1人ずつ、シート状になった20センチ四方ほどのもち米の苗を受け取ると、素足で水田に入り、横一列に並んだ。

 「あまり多く植え過ぎると稲が病気になって死んでしまう」という瀧本さんのアドバイスに従い、3〜5本ずつを目安にシートから苗を採取。瀧本さんらが田んぼの両端から張った「田植え綱」の赤い玉を目印に、親指と人さし指、中指でつかんだ苗を丁寧に植え込んだ。

 この日の市内は最高気温が28度近くまで上がり蒸し暑く、子どもたちは額に汗をにじませながらも、楽しく協力して作業。水田の半分ほどは、瀧本さんが運転する機械で植え、児童はその様子を見学するとともに、希望者は一緒に乗せてもらっていた。

 何度か田植えを体験したことがあるという児童の佐藤颯亮さん(10)は、「最初は泥に足を取られて難しかったけど、後の方は、こつがつかめて楽しくできた。機械だと早くて、とても便利だと思った。お米ができたらみんなでお餅にして楽しく食べたい」と目を輝かせていた。


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