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平和の尊さ考える

本紙掲載日:2022-07-05
7面

北川中と南浦中−戦争朗読劇を鑑賞

 俳優、声優養成校オフィスM・A・Tプロダクション(通称サラみやざき)=宮崎市=による戦争にまつわる朗読劇が6月28日に延岡市立北川中学校、翌29日に同市立南浦中学校で上演された。

 公演は、県が2017年度から戦争体験の継承、平和の尊さを考える契機とすることを目的に主催。今年度は計16校で実施予定で、同市では、28日に港小学校、29日に延岡中学校でも上演された。



◆「悲惨さを語り継ぐ」北川中

 延岡市立北川中学校(櫛谷裕二校長、61人)には、サラみやざきの俳優ら6人が来校。「蒼天(そうてん)の向こうへ」を朗読し、同校の1〜3年生が戦争の悲惨さや平和の尊さを学んだ。

 物語は、太平洋戦争末期の1945(昭和20)年5月11日、鹿児島県知覧基地から特攻隊員として飛び立った延岡市出身の黒木國雄さん(享年21)を数々の偶然で見送ることができた父、肇さんの手記を基に制作されたもの。

 劇中には、セミの鳴き声や戦闘機のエンジン音を流して当時の情景を演出。國雄さんが士官学校に入学し出撃するまでの心情や敗戦後に息子の死の意味について考える肇さんの姿を生々しく表現した。國雄さんが家族へ送った遺書を原文のまま読み上げた場面もあり、戦争で引き裂かれた親子の心情を伝えた。

 上演後には、戦闘機に笑顔で乗り込む國雄さんと飛び立つ様子を見送る人々の写真パネルを見せて、演出・脚本を務めた谷口ろくぞうさん(44)が解説。「戦争のことに興味を持ってください。平和が続いていくために大事なことです」と呼び掛けた。

 2年生の一宮妃鶴さん(14)は「戦争で苦しむ人がいない平和な世の中になってほしい。戦争の悲惨さを語り継いでいきたい」と話した。


◆「戦争はしてはいけない」南浦中

 延岡市立南浦中学校(濱下裕二校長、13人)では、サラみやざきの俳優ら5人が77年前に起きた同市の島浦町空襲を描いた朗読劇「島ものがたり」を上演し、生徒らは戦争と平和について学んだ。

 島浦町では、昭和20(1945)年5月2日に米軍機が飛来。機銃掃射を受けて11歳から14歳の子ども4人と大人2人の尊い命が奪われ、多数の負傷者が出た。

 「島ものがたり」は、空襲で生き残った人たちがつらい記憶をたどった記録「島物語〜太平洋戦争末期悲話・島野浦戦災記」を元にしたもの。

 米軍機を発見して驚き、避難を呼び掛ける緊迫した叫び声や、銃弾が飛び交う中を逃げ惑う様子、銃撃を受けて瀕死(ひんし)の友人に何もしてやれなかった絶望感などを迫真の声で熱演。絞り出すような声で「敵を討ってくれ」と最期の言葉を残した友達や、再び米軍機の来襲を受けながらも、亡くなった子どものひつぎのそばから離れなかった両親の姿に、涙を拭う生徒もいた。

 生徒たちは背筋を伸ばして朗読劇に聞き入り、終了すると静かに拍手。生徒代表の3年、小野湊聖(そうま)さんがお礼を述べた。

 近くの島で起きた悲しい歴史に、2年の長濱宙斗(ひろと)さん(13)は「『島ものがたり』のことは初めて知った。生きている中でつらいこともあるけど、それがちっぽけに思えるような何倍、何十倍も恐ろしい経験をされたんだなと思った。遠いと思っていた77年前の戦争を、同じ年代の人たちが亡くなったことを知って身近に感じた。戦争は二度と起こしてはいけないと思った」。

 1年の谷口紗衣(さえ)さん(12)は「私も初めて知った話だった。近くで起きたことに驚いた。物語の中に浦城も出てきて、自分の住んでいる地域でも被害があったことを知った。話を聞いて戦争の恐ろしさを感じたし、同じ年代の方が亡くなったという事実は衝撃だった。戦争は絶対にやってはいけないことだと思った。この学習を生かして、物語を後輩や同世代の人たちに広げていきたい」と、平和への思いを新たにしていた。

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