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命守る知恵、工夫学ぶ

本紙掲載日：2022-07-13

7面

図を見せながら説明する延岡土木事務所の職員

家田地区の霞堤など見学－北川小６年生

　延岡市北川町の北川小学校（大﨑陽子校長、１０２人）６年生１５人は６月２７日、同町家田地区にある防災ステーションと霞（かすみ）堤を見学し、風水害から暮らしを守ってきた先人の知恵や、県の河川工事の工夫、過去の水害の歴史などを学んだ。

　講師は県延岡土木事務所の時任大輔主任技師、白賀美津子主査、金政龍之介技師。北川霞堤群の歴史や効果、設置の理由を説明した。

　北川流域の差木野、須佐、俵野、的野、本村、家田地区にある霞堤は、連続する堤防をあえて途切れさせ、河川の水位が上がった時に開口部から近くの水田に水を逃がすことで水の勢いを弱めて堤防の決壊を防ぐ効果があることを図解した。

　また、堤防を設置したことにより２０１６年の台風１６号では、１９９７年の台風１９号に比べ、家屋などの洪水被害が９６％も減少したことを紹介し、堤防からの流水で畑が浸水しても１日で排水されることを知った児童らは「すごい」と驚き、メモを取っていた。

　児童からの「激特事業（河川激甚災害対策特別緊急事業）について教えて」という質問に職員は「過去に大きな被害があった場所が再度被災するのを防ぐため、国が予算をつけ、設計会社も参加することによってより専門的に、５カ年で河川改修や堤防周辺の点検などの事業を行うこと」と答えた。

　小西翔さん（１１）は、「初めて知ったことがたくさんあった。（堤防付近に）大きな木を残しているのは、流れてきた枝を止めるためだと知り、最初にこの考えを思いついた人はすごいと思った。今回学んだことを家族や５年生の友達に伝えたい」と話した。

命守る知恵、工夫学ぶ

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